2011年9月17日土曜日

コ・ドライバーの特別なポケット

コ・ドライバーはいつでも筆記用具を取り出したり、TC(タイムコントロール)で渡すためのカードをすぐ手の届くところに持っておく必要があります。

そのために、コ・ドラのレーシングスーツには、ドライバーとは違った作りがされています。それは、足下にあるポケット。

Access all areas(アルゼンチン編)であったクリスさんの密着特集でも、クリスさんが、鉛筆(シャーペン)とタイムカードを入れている足下のポケットを紹介していました。→コ・ドライバーの仕事とは
以前はそんなことに全く気付いてなかったけど、改めて自分が撮った写真を見返すと、ちゃんとみんなポケットが付いてるのです。

・ジュリアン(2010年)右足の正面にあります。ちなみに、左利きのダニエル・エレナは左足にあります。
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・クリスさん(2010年)右足の外側に。
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・ジュリアン(2011年) 右足の内側に移動したもよう
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・ミーカ・アンティラ(ヤリ-マティ・ラトバラのコ・ドライバー)2011年。右足正面にありますね。
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・スコット・マーティン(マシュー・ウィルソンのコ・ドラドライバー)。2011年。こちらは右足の外側に。
WRC 2011

ジュリアンの2つの時計

コ・ドライバーの重要な仕事の1つは、タイミングをチェックすることです。SSでのタイムはもちろん、各所に設けられたTC(タイムコントロール)に時刻厳守で到着しなければ、ペナルティ、最悪の場合失格となります。

コ・ドライバーの道具でかかせないのが、時計。
これも以前は全然気付いてなかったけど、コ・ドライバーってお仕事中は、両腕に時計をしてるんです。
↓キミ・ライコネンのコ・ドライバー、カイ・リンドストロームさん(2011年ギリシャ)DSC_4655

↓ミッコ・ヒルボネンのコ・ドライバー、ヤルモ・レーティネンさん(2011年ギリシャ)
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↓ヤリ-マティ・ラトバラのコ・ドライバー、ミーカ・アンティラさん(2011年ギリシャ)DSC_4803

↓ジュリアン(2011年フィンランド)
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コ・ドライバーさん達がしている時計は、コ・ドラ用に開発されたもの
ストップウォッチ、最大30ステージのタイム記録、1日の総計記録など、様々な機能があるそうです。
ところが、ジュリアンだけほかの人達と違った点があります。


ジュリアンの時計、片方はアナログ時計なんです。
そして、左手の時計しか使ってないような・・・(右手のほう、してないときもある)。

↓2011年ギリシャのパワーステージ。右手にはしてない。
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↓同じくパワーステージ。右手には時計してないので、左手のほう見てる(写真提供Leviさん)
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私はラリー・アクロポリスの最中には全然そのことに気付いてなくて、後でそのことを知りました。そして、フィンランドでジュリアンに会った時に聞いてみました。両方の時計、どう違うの?と。ジュリアンの答えは、「片方はラリー中にタイミングをチェックするためのもので、もう一方(右手の方)は、スポンサー用だよ」でした。

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まさか、スポンサー用だったとは!

ジュリアンがしているのは、タグ・ホイヤーのFormula 1 Grand Date Chronograph。定価21万円。楽天市場では10万7620円なり(^^; 実は2011年からタグ・ホイヤーがオジェのスポンサーについてたのでした(オジェとジュリアンがしているサングラスもタグ・ホイヤー)。

でも、こちらで紹介したクリスさん密着映像では、クリスさんが「必ずスペアを持ち込んでいる」と言ってましたが・・・。だからこそ、コドラさんはみんな両腕にしてるのでは。そしてジュリアンも、2010年までは両腕に同じデジタルの時計をしていました。果たして、左手の時計が壊れたときにはどうするのか。そのF1モデルで何とかなるのか? そこまで頭が回らなかったので、聞いてませーん。
一応、ストップウォッチ機能はついているみたいですが。

ちなみに、フォード勢がしている青いほうはティモ・ラウティアイネンモデルかな。
コドラさん達の時計、案外、普通の値段なんですね。ジュリアンがスポンサー対策で付けてて普段は仕事に使ってないほうが遙かに高いって(^^;。

ーーーー
そういえば、私がスキューバダイビングで使っているダイコン(ダイブコンピュータ。ダイバーの必需品)も、見た目は普通の腕時計なんですが、ダイビング時は深度計になり、ダイビングログを30本分記録し、体内の窒素量を計算したり、浮上を速度を監視したりと、いろんな機能が付いてます。用途に特化した道具って、実は奥が深い・・・。

カイ・リンドストロームが語るラリー週末

これは、昨年キミ・ライコネン公式サイトで掲載された動画。2010年ラリー・トルコのものです。通常、キミの公式動画は、ラリーのハイライト映像をまとめたものなのだけど、このときは、コドラのカイさんがドライバーとコ・ドライバーの仕事内容をわかりやすく説明しています。

Hi! 僕は、キミのコ・ドライバーのカイ・リンドストロームだよ。
ラリーではどんなことがあるのか、みんなに説明しよう。

ラリー開催地には、遅くても月曜には着くよ。
火曜の朝早くから仕事をしなきゃいけないからね。

火曜と水曜は、レッキをする。 レッキとは、スペシャルステージを2回走行できる下見のことだよ。

1日がとても長くて、ホテルに戻るのは夕方になるんだ。
だけど残念ながら、仕事はまだ終わらない。

その後数時間、僕はノートを清書しなきゃいけない。 飛ばしてるときにノートを読めるようにしないといけないからね。

その後、僕らはビデオで全ステージを見て、速く走るために何も問題がないか、チェックするんだ。

木曜日はシェイクダウンだ。

チームは、ラリーごとに車を組み立て直すんだ。
そしてシェイクダウンで、僕らは車が正しく動くか確かめるために、テストをする。

また、ラリー中に雨が降るかもしれないから、別のセッティングもテストするんだ。

レッキでステージをチェックした後なので、別のサスペンション・セッティングも試すことができる

木曜は、プレス・デイでもある。そして夕方には、セレモニアル・スタートか、スーパーSSがあるよ。

セレモニアル・スタートには、多数のVIPゲストが訪れる。
そして、スターティング・ポディウムを通ってスタートするんだ。ファンに手を振る機会でもあるね。

金曜の朝に、ラリーのドライビングが始まる。 早朝5時にスタートするラリーだってあるんだ。

最初のステージには、8時頃着くよ。

1日は長いよ。8つのスペシャルステージをドライブするんだ。

ステージの合間に、サービスパークに行く。 チームは車をメンテするために、次のステージに行く前に最大30分時間があるんだ。

夜、9時にホテルに戻るよ。どこにいるかにもよるけど。

僕らは、3日間走り続ける。だから、1つのラリーを走り終えるためには、すごく体力が必要なんだ。

日曜日は、ラリーの最終日だ。フィニッシュした後はすごく疲れているから、できるだけ早く家に帰りたいよ。

手短に言えば、ラリー週末はとってもタフで、やることがいっぱいあるんだ。だから街や博物館なんかを観光する時間はないよ。

家に戻ったら、次のラリーに集中しはじめるよ。

コ・ドラのお仕事~フィル・ミルズ編

スバル・モータースポーツ・マガジンで、ペター・ソルベルグのコ・ドライバーをつとめていたフィル・ミルズのお仕事内容を紹介しています。コドラさんのお仕事内容を知るのに役立ちます。

スバルが2008年末にWRCから撤退して、もうすぐ3年・・・。このサイトがいつまで残っているのかわかりませんが・・・。

コドラの仕事を挙げると、

・コースの確認
・レギュレーションの確認
・レッキスケジュールの計画
・ペースノートの記録
・ペースノートの読み上げ
・サービススケジュールの把握
・タイヤ選択の作戦
・クルーとの連絡
・タイミングの責任
・給油、タイヤチョイスの責任
・ドライバーの緊張をほぐす

「大変な割にあまり報われない仕事と言える~コ・ドライバーが名を知られるようになるときは、ミスを犯したときだけかもしれない」

確かに・・・。とにかく、コドラはドライバーがドライビングに集中できるよう、ほかのあらゆる雑務を引き受けるって感じですね。そしてドライバーが注目を集める存在なのに対して、コドラさんの仕事は地味。でも、コドラがいなかったらドライバーは何もできないわけで。ラリーは2人で1クルーですから!

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フィルは2010年途中でコ・ドライバーを引退したため、2010年ラリー・ブルガリアからはクリス・パターソンさんがペターのコドラをつとめています。

2011年9月15日木曜日

フランス語のNGワード

WRCの放送ではおなじみの、ピー音。クラッシュした時に、ドライバーが思わずNGワードを言ってしまったときに、代わりに当てられる音声ですね。

WRCの放送を編集する人は、ドライバー/コ・ドライバーの母国語のNGワードを網羅していないといけないから大変だな-。

と思ってたら、たまには漏れがあるようで・・・。

奇しくも、2011年ラリー・オーストラリアDAY1で2台ともクラッシュしてしまったシトロエン。NGワードがそのまま消されずに残っている映像がありました。

さらに、NGワードを言っているのが、どちらの場合もコ・ドライバーのほう・・・珍しいかも?

SS4でローブが5回転。
このとき、ローブはスプリットタイムを確認していたため、コーナーでブレーキングが遅れてしまったのです。

「(スプリットを)みたよ」とローブが言ったので、回ってる最中にエレナが「スプリットのクソッタレ」と言ってるそうで。merde(メルド)って、英語のSh*tに当たる言葉。

ローブのデイリタイヤが決定して、優勝フラグ。これでチャンピオンシップ25点差が一気に同点になるかと思われたオジェ。こちらもSS6でスピンして木をヒット。ラジエーターを破損してデイリタイヤ。

ジュリアンが「アー ピュタン!」と言ってます。フランス語のputain(ピュタン)は意味としては英語のb*tchに当たる言葉だそうですが、「チクショー」の意味で、なにか失敗したときに言うらしい。

上の動画は有料チャンネルのMotors TVのもの。欧州ではこのほか、ESPNでもWRCを放送しています。ESPNのほうでは、ジュリアンのピュタンは「ピー」に代わってました(笑)。

ちなみに、英語でも若者がF*cking goodのように使ったり、意味もなくf*ckを多用するように、フランス語でも若者が「すっごい」の意味でputainを使ったりするそうです。また、フランス語で「がんばって」の意味のBonne Chance ! この代わりに、Merdeを使ったりすることもあるそうで。
生きたフランス語見聞録:Merde ! = Bonne chance ! - livedoor Blog(ブログ)

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追記:ラリー・スウェーデンの放送を見直していたら、ジュリアンのNGワード発言があったことに気付いた。こちらの映像の@0:50頃~ このときは割と静かに「ピュターン」って言ってますね(^^;

2011年9月14日水曜日

コ・ドライバーの仕事とは

ラリー中、ドライバーとコ・ドライバーは同じ車内で過ごしますが、両者の仕事はまったく別物。ペター・ソルベルグのコ・ドライバー、クリス・パターソンに密着した映像があるので、それを見ると、コ・ドライバーのお仕事内容がよくわかります!

Access All Areas(日本だと「ラリーのすべて」という番組名でJ-Sportsで放送されてます)の2011年ラリー・アルゼンチン編。

↓日本語版。そのうち消されそうな・・・。22分45秒あたりから




↓英語版(YouTube) 1分50秒あたりから

続き

信じられないようなスピードとものすごい振動のなかでペースノートを読むことだけでも相当大変なのに。もちろん、それ以外にもタイムのチェックや、リフューエルやタイヤの状況の把握やパンクへの対応など、ほんとうに様々な仕事があるし、時にはドライバーの代わりにメディアやファンに対応することまで! いやはや、本当に大変なお仕事・・・。

コ・ドライバーの仕事については、こちらの投稿もご参考に。
コ・ドライバーに必要な能力とは

コ・ドライバーに必要な能力とは

ドライバーに比べると、コ・ドライバーは目立たない存在ですが、コ・ドライバーの仕事はペースノートを読むことだけではありません。コ・ドライバーには、様々な能力が必要とされます。女性コ・ドライバーのアギー・フォスターが「コ・ドライビングとは」について、まとめたサイトがあります。これを読むと、コ・ドライバーの大変さがよくわかるかと思います。
あまりうまい訳ではないけど、和訳してみました。

コ・ドライビング
「簡単だと言った者は誰もいない」
http://www.codriversolutions.com/codriving.htm



コ・ドライバーの役割
コ・ドライバーの役割は数行に要約することができるが、車内でドライバーのためにペースノートを読むという仕事以上のものを確実に含んでいる。



コ・ドライバーとしての役割は、ラリーで勝つためにドライバーを助けることである。


「オフィスマネージャー」がペーパーワークを扱うように、コ・ドライバーはチーム及びイベント主催者と密接にかかわる。コ・ドライバーはレッキ、サービス、移動スケジュールの準備をする。そしてドライバーはレッキでペースノートを作り、修正する。

ステージ、ステージ間のロードセクションのタイミングの責任、サービスで様々な事に目を配るのは、すべてコ・ドライバーの役割である。コントロールに1分早着・遅着しただけでも、大きなペナルティが科される。コ・ドライバーは、ステージではペースノートを読み、ドライバーに前もって情報を与える。それゆえ、未知のロードについても、自信を持っている必要がある。



よいコ・ドライバーを作るものは?
以下の能力
- チームの一員として働くこと。しかし、必要なときはリーダーシップを発揮できること
- 明確な指示を与えること
- プレッシャー下でも落ち着いていられること



3つのC、すなわち、Confidence(自信)、Competence(力量)、Composur(沈着)を基本とする。この3Cはドライバーにも当てはまる。


よいクルーを作るものは?
- 信頼
- 他の皆の能力を信じること
- 1つのチームとして働くこと。お互いの価値を認めること



現実
- 簡単だと言った者は誰もいない
- ドライバーはミスすることを許されるが、コ・ドライバーは許されない
- ラリーで勝つことはできない(ドライバーのみができる!)。しかし確実に、ラリーで負けることはできる。


コ・ドライバーの仕事
仕事の目的:ラリーで勝つこと!

キーとなる仕事:
- ドライバーのやる気を起こさせる
- チームをマネージメントする(ドライバー、サービスクルー)
- 皆を落ち着かせる、ハッピーにさせる
- ドライバーと車が、正しい時刻に決められた場所にいるようにする
- チームの作戦を立てる
- あらゆるペーパーワークへの責任
- マーシャル/イベント主催者と連絡を取る
- レッキでペースノートを書き、修正する
- ラリーカーのスペアキーを保管する
- 皆を引き続き落ち着かせ、ハッピーにさせる
- ステージでノートを読む
- ドライバー/車をコースにとどめ、景色に巻き込まれないようにする
- ドライバーのために、飲み物・お菓子を用意する
- なんでも手助けする
- あらゆる物を手助けする
- 立場の範囲内に分類される、ほかのあらゆる義務



通常の連絡:
ドライバー、サービスクルー、スポンサー、イベント主催者、銀行のマネージャー、地図店の店員


任される管理:
この仕事の持ち主は、高度な自主性を持って働くことが期待されるだろう(問題を先取りし、無から解決作を作り出す)


必要条件/要求される経験:
-本質的な解決、授業のパッケージ
-車/仕事で得られる経験
-イベントごとに明確なレギュレーションを理解する
-言葉を省略した関連のない単語を明瞭に発音する(ペースノート)
-年を取っていない(そしてもう少し長く生きたいと願っている)



個人的な能力:
-直感
-外交
-全ての仕事を平行して行う
-心理学者
-マルチタスク
-冷静さ
-いったん開けられたやっかいな問題を解決すること
-常に学習している以上のものがあると理解すること
-クリエーティブ
-自分自身を深刻にとらえすぎないこと
-うまくいかない時でも耐えること
-人生を楽しむこと(重要)


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「ドライバーはミスを許されても、コ・ドライバーのミスは許されない。ラリーで勝つことはできないが、負けることはできる」
この言葉に、コ・ドライバーが負う責任の重さがまとめられていると思いました。
よいドライバーにとって重要な資質は、ドライビング能力なのは言うまでもありません。でも、よいコ・ドライバーにとって必要な能力は、どれか1つを挙げることなどできないのですね。
コ・ドライバーの仕事は地味かもしれませんが、かなり大変なものだということもわかりました。
レギュレーションを理解していなければなりません。ラリーごとに規則を把握して、変更があった場合もそれらをすべて知っておかねばなりません。レッキのスケジュール、あらゆるタイムのコントロールにも責任を負っています。
また、ラリーが始まる前にルートを把握しておく必要があります。もちろんSSだけでなく、ロードセクションについても。主催者からロードブックが渡されますが、それが間違っている可能性もあるので、Google Earthや地図で確認も必要です。
様々なペーパーワークも行わなければなりません。

コ・ドライバーの些細なミス1つで、すべてが台無しになってしまいます。そしてコ・ドライバーがどんなに完璧な仕事をしても、それだけではラリーに勝つことはけしてありません。
コ・ドライビングがいかに大変な仕事か・・・まだちゃんと理解できていないし、おそらくそれを正確に理解することはできないだろうけど、その大変さの一部はわかったような気がします・・・。

ペースノートを理解するためのフランス語

オジェ&ジュリアンのペースノートはフランス語です。
私はフランス語ができないので、オンボード映像を見ても、最初は何を言っているのかまったくわかりませんでした。

何度か聞いていると、「ゴーシュ」という単語が聞き取れ、これが左を意味しているのだろうなということがわかりました。すると、もうひとつの「ドロワット」が右だということが想像できました。

そうやって聞き取れた単語から意味を想像したり、調べてみてわかった単語をまとめてみました。
まだまだわからない言葉が大半だけど、少しでも意味が分かった状態でオンボード映像を見ると、まったくの呪文状態より楽しいです!

 フランス語について無知なうえに(ついこの前までボンジュール、メルシーくらいしか知らなかったし、数が3つまでしか数えられなかった・・・)、ラリーについても素人です。間違いがあったらご指摘お願いします!


また、こんな言葉もあるよ、という情報をお待ちしています。



用語


意味


ゴーシュ


gauche




ドロワット


droite




プリュス


plus


プラス(+)


モワン


moins


マイナス(-)


ア フォン


à fond


全開で(ex.ゴーシュ ア フォン、ドロワット ア フォン)


メートル


metre


メートル(m)


キャラント


quarante


40


サンカント


cinquante


50


ソワサント


soixante


60


ソワサント ディス


soixante-dix


70


キャトル ヴァン


qauatre-vingts


80


キャトル ヴァン ディス


qauatre-vingts-dix


90


サン


cent


100


ドゥ サン


deux-cent


200


ゴーシ


gauchi


ゆるい左(gauche insignifiantの略語)


ドロワッティ


droiti


ゆるい右(droite insignifiantの略語)


フェルメ


ferme


クローズ(コーナーの曲率が途中できつくなっている。英語ノートの人だと、tightenという言葉を使ってる場合が多いかも)


ウブル


ouvre


オープン(フェルメの逆。コーナーの曲率がゆるくなる)


ロン


long


ロング(コーナーの長さ)


ミ ロン


mi long


ハーフロング


クール


court


ショート


トー


tot


次のコーナーがすぐある


タール


tard


次のコーナーまで少し距離がある



シエル


ciel


クレスト


コルド


corde


カット(コーナーの内側にタイヤを乗せられる)


パ コルド


pas corde


カットするな(英語のDon't cut。コーナーの内側に石などがある場合)


リース


lisse


なだらか


アタンシオン


attention


注意(英語のアテンション。英語ノートの人だと、Cautionって書きますね)


おまけ



ピュタン
putain

チクショー(NGワードです。クラッシュしたときにおなじみの、「ピー」で消されるアレです。
たまに消し忘れた映像が流れるときがあります。)


メルド
merde
サ ヴァ? Ça va?

大丈夫?(クラッシュした後、オジェがジュリアンに言ったりしてます。フランス語の挨拶でも「元気?」と聞くときに使えるフレーズです)

【2011ラリー・ヨルダン】ラリー後プレカン動画

ポルトガルに続いて、ヨルダンでも優勝!
前戦ポルトガルのプレカンで、ちょっとしたいたずらをしたジュリアン。さて、ヨルダンでは・・・?

まずは、ポルトガルの動画から見てくださいね。

そしてヨルダンの動画。

まずオジェが「セバスチャン、なんて素晴らしいラリー、信じられないような勝利でしたね。0.2秒という、史上もっとも僅差の勝利でした。いまどんな気持ちですか?」と聞かれた際に、後ろで手を挙げているジュリアン(笑)。
あえなくスルーされてしまいました。

そしてジュリアンの番。

「ジュリアン・イングラシア、あなたの番よ(笑)。あなたの気持ちは知っているわ:というベックス。そこでオジェが「僕らのために歌ってくれるの?」と。

あなたの気持ちはポルトガルでわかったわ。今回は少しよい勝利ね。0.2秒の僅差だわ。
うん。僕らが今週末抱いた興奮を想像できるよね。ミーカとヤリーマティは本当に速くて迫ってきていた。最後のパワーステージで決まったのは、パーフェクトなシナリオだったよ。パワーステージでは僕らの車内の音が(チームに)聞こえてなかったようだ。だけど、僕の声はときどき大きくなったりしてたと思う。ミーカとヤリーマティとファイトするのは楽しかったよ。

FIAのプレスリリースバージョンはこちら

【2011ラリー・ポルトガル】ラリー後プレカン動画

シーズン初優勝のポルトガル、ラリー後のプレカンです。ジュリアンのいたずらが笑えます。必見!



ジュリアン、あなたの番です。ここポルトガルで、チャンピオンシップのよいスタートを切れたという安心感を感じてる?
イエス。ここに簡潔にまとめた物があるよ。(携帯電話でジェームス・ブラウンの曲をかける)。「I feel good~♪」これが僕の気分だよ。レベッカ、驚いた?

驚いたわ。また聞きたいわね。
ごめん。ダニエルと時間を使いすぎてしまったよ。

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レベッカとは、インタビュワー&WRCラジオのベックスのことです。レベッカの愛称がベックス。ちょうどこのとき、ベックスがTwitterで「ジュリアンは私のヒーロー」とつぶやいていたので、何のことだろう?と疑問に思ったのを覚えてます。
なるほど、こういうやり取りがあったのですね。

FIAのプレスリリースバージョンはこちら。動画ではカットされたものも載ってます。

2008年JWRC&PWRCハイライト動画

2008年JWRCチャンピオンとなったセバスチャン・オジェ&ジュリアン・イングラシア。その年のFIA GALAで流れたハイライト動画がYouTubeにあります。ジュリアンが所々映ってます。



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WS000355
WS000353
WS000356

ニコニコ動画にあるこちらの動画も、同じ内容ですが、最後にGala表彰式のシーンが少しだけあります。でも、表彰の対象はドライバーだけなので、ジュリアンは登場しません。

2011年9月3日土曜日

C4シーズン前テスト・インタビュー動画(英語)

2011年シーズン前にスペインで行ったテストの動画です。
珍しく、ジュリアンの英語が聞けます。


ジュリアンのインタビューは@3:12


スペインでのテストでは、目的は車の細かい部分をつめて、車をよく機能させることだった。つまり、セバスチャンの隣で、セットアップを見つけること。

僕のほうでは、スクリーンや情報なんかも。パンクなどに対処するのも僕の責任だ。

C4と比較すると、別の車だよ。C4と同様によい車だと思うよ。だけど、コンディションは違うかもしれない。車のサイズも違うしね。だからドライバーは違ったフィーリングを抱くんじゃないかな。でも、よいレーシングカーなのは間違いないよ。

Q&A with ジュリアン・イングラシア


セバスチャン・オジェは、セバスチャン・ローブのADACラリー・ドイチュラントでの連勝を止めた。wrc.comは、彼のコ・ドライバー、ジュリアン・イングラシアに話を聞いた。
これまでの5回の勝利に対して、今回の勝利のランク付けはどう?
「ベストのパフォーマンスではなかったけど、ベストの向上だったよ。最初のステージから、僕らはトップと同様のリズムにあった。それは僕らにとってすごくうれしい驚きだったし、1日だけじゃなくて3日間ずっと続けられたんだ。セブ(ローブ)についていけることがわかった。全く同じレベルというわけではないけど、それほど離れてもいない。素晴らしいことだよ」


ラリーが始まる前、勝てると思った?
「レッキ中、そのことを考えたんだ。僕のセブは地に足が着いた人で、僕らは不可能なことを夢見たりしない。僕らは優勝が夢だとわかっていたけど、やってみようと言ったんだ。最初のターマックで勝利して1位になった。素晴らしいよ」
ドイツは、カレンダー中のターマックラリーで最も難しいとされています。そしてあなた達はまだドイツは3回目。素晴らしい結果ですね。
「そうだね。だけど僕らは一生懸命仕事をしたんだ。簡単ではなかった。テストではプッシュしたし、レッキとラリー中は毎晩、一緒にビデオを見た。ラリー中は少ししか眠らなかったけど、勝利のためにがんばったんだ。勝つことができたから、素晴らしい報酬だったよ。チャンスを得て、最初のステージからプッシュした。ターマックでは、トップから離されたらおしまいだとわかっていたからね」
ペースを維持するために、どのくらいリスクをおかした?
「最初のステージで、かわいそうな誰かのフェンスを壊している僕らのビデオがあるって知ってるよ。彼には申し訳ない。それは、2種類のタイヤ(ソフトとハード)を同時に装着したために起きたミスなんだ。それ以外は、大きなミスはしなかった。1秒か2秒ブレーキングが遅れたくらいだよ。不満はあるけど、改善するにはよい方法だ。クリーンで高速だけどクレージーなレースでもなかった」




セバスチャンとダニエルの後ろにいるよう言われた後、車内の雰囲気はどうだった?
「僕らは悪ガキでも愚かでもない。チームオーダーがあることは理解できる。チームオーダーは僕らの契約にあるし、ほとんど全てのドライバーの契約にもある。それは競技の一部だし、恥ずべき事ではない。だけど、チームオーダーを聞かされたときに、1日中がんばって勝利に向けて大接戦をしていたら、ラリーが始まる前にオーダーを言い渡されるよりもつらいよ。怒るし、がっかりもする。だけど、それを理解して、オーケー、ルールを守るよ、と言うんだ。どういう状況にいるかわからないが、選択肢はない。取らなきゃいけない道なんだ」
セバスチャンは、ローブのパンクによってリードできたときに「正義がなされた」と言いました。彼は正確にはどういう意味で言ったのでしょう?
「時々、僕のドライバーは思ってもいないことを言うんだ。別の言葉だったらよかったのだろうね。チームメイトがパンクしたことに正義なんかないし、けしてそれを喜んだりもしない。フィンランドでは誰がパンクした?答えはわかるよね」
土曜日、ローブの後ろにいるためにスローダウンするように言われていたのに、速いタイムを刻み続けたのはなぜ?
「2つの理由がある。1つは、2008年のC2スーパー1600での記憶からだ。僕らはそのとき、日曜日と同じような状況にいて、もし僕の記憶が正しければ、マーティン・プロコップが僕らの後ろにいた。僕らはギャップを持っていた。でも、ステージで集中を切らしてあまり速くなかったとき、大きなミスをしてしまうものだ。僕はセバスチャンに「右/左」とコールしていたのを覚えている。そして彼はヘアピンで右にいってしまった。彼は集中力を欠いていた。2つめは、このラリーは特殊だから、速く走る必要があるとわかっていたんだ。今後自信を付けるよう、トリッキーな場所を確かめるためにね。チームはそのことに気付いていた。とにかく、僕らはいつもルールを尊重すると言っているよ。僕らの経験のためだったんだ」
今日、大量リードを守ることは難しかった?
「だからこそ、ラリーでは多くの経験がいるんだよ。今年のアルゼンチンでも見たようにね。僕らはコースオフしないようにしていた。グラベルクルーは僕らに適切な指示を与えてくれたので、リラックスできた。僕らは自分たちができることをやった。確かに少しストレスはあったけど、普通のことだよ。そう大きなストレスではなかった」
次はオーストラリアです。グラベルだけど、皆にとって新しいラリーです。何をしますか?
「新しいイベントでは、僕らはそう悪くないってわかってる。だから、(勝利を続ける)チャンスだよね。チャンピオンシップにこだわるわけではないけど、数字上はまだ可能だ。だからやってみるよ。グラベルではすごくいいフィーリングだから、大好きだよ。新しいイベントだから、僕らにはどんな可能性もあるんだ」

http://www.wrc.com/news/archive/qa-julien-ingrassia/?fid=15252