2011年11月24日木曜日

「来年WRC全戦に出たい」VWのクリス・ニッセンインタビュー

AUTOSPORTに、フォルクスワーゲンのクリス・ニッセンのインタビュー記事が載っています。

http://www.autosport.com/news/report.php/id/96407

和訳してみました。

セバスチャン・オジェが最初のWRC2012年ドライバーとして発表されたことをうけ、AUTOSPORTはモータースポーツディレクターのクリス・ニッセンに、オジェとの契約について独占インタビューを行った。

なぜセバスチャン・オジェなのですか?
その質問には、私よりもあなたがたのほうがうまく答えられるはずだ。第1に、彼は世界で5本の指に入るドライバーの1人で、素晴らしい仕事ができレースでも勝っている。

2つめに、契約面での状況により、この合意が可能になった。宝くじに当たったような気分だ。全体を見れば、彼は若く、2010年にはとても速く、2011年にはさらによかったことがわかる。彼が私たちを選んでくれたことを、とてもうれしく、また誇りに思う。

交渉は簡単でしたか?
私はそう深く関わっていない。しかし、彼がシトロエンに残らないことを決めた後、当然、彼には2つの選択肢、フォードかシトロエンがあったはずだ。フォードでは、彼をチームに招き入れるべく大いに前向きな議論があった。そして彼も2012年にチャンピオンシップで勝てるチームでドライブしたいと切に希望していた。一方で、彼はフォルクスワーゲンでの仕事がどのようなものかも見ていた。

彼は、ダカールでの最近の3勝を見てきた。また、私たちの小さなチームがWRCでシュコダを走らせているのも見ている。私たちがこの計画を最初からとても真剣に運んでいることは、皆が知っている。そして、私たちは2015年の終わりまで計画を持っている。彼の評価では、彼はフォルクスワーゲンに最も関心を持った。

私は、交渉が困難だったとか難しかったとは言いたくない。私が言いたいのは、最初の交渉から今まで、順調で前向きだったということだ。彼は周囲にも素晴らしい人がいて、賢い人間だし、私たちもこれまでにそれを感じた。昨晩、私たちは素晴らしいディナーをともにし、今朝、私が彼とジュリアン(イングラシア)をフォルクスワーゲンモータスポーツの人々に紹介したとき、とても早く溶け込んだ。彼らはすでにフォルクスワーゲンファミリーの一員だ。

契約の期間は?
私たちは、通常契約については話さない。しかし、私たちのプログラムが最短でも2015年末まであることは最初から明らかにしている。そしてその時でも彼はレースカーのドライバーとして年を取っていないから、彼がフォルクスワーゲンに残る可能性もあると思う。

彼は来年何をするのでしょう?
まず、彼は私たちの「ジュニアチーム」に加わる。そして最終的なプランはまだあがっていないが、来年WRCイベントの全てに参加したい。

シトロエンがローブで経験したような問題を、どうやって避けますか?
それはとても簡単だ。私たちはローブと契約しない。

オジェ、VWと3年契約!

オジェ君とジュリアンのフォルクスワーゲン加入が正式発表されました。
フォードではなく、最近噂にのぼっていたVWだったか・・・。

先日のラリーGBでオジェ君とジュリアンに直接「どこのチームに行っても応援します」と伝える機会がありました。驚いたけれど、でもその時から気持ちは変わってない。VWでも応援します!

今年5勝もしたのに、来年は車の開発に注力するから来年のチャンピオオンがないのは残念だけど。でも長期的に見て、VWが彼らにとってよい選択なのだろうし。

がんばれ!!!!

2011年10月30日日曜日

ラリー・デ・エスパーニャから動画2本

第11戦ラリー・デ・エスパーニャは、最終日にエンジントラブルでリタイヤという残念な結果に終わりましたが、スペインでジュリアンが登場する動画を2本ご紹介。

1つめは、ラリー・ラジオのレポーター、コリンがレッキ中のドライバーにインタビューをしている動画。

13分頃~。オジェ君&ジュリアンが登場します。
インタビューに答えるオジェ君。
13:28~。フランスでの勝利を楽しんだ?との質問に
「素晴らしかった。観客もたくさんいて、雰囲気もとてもよかった。勝ててうれしかったよ」と答えるオジェ君。
オジェ君が答えてる間、手持ちぶさたにしていたジュリアンが、突然割り込み
「夜遅くまで楽しんだぜ~」と(笑)。
オジェ君が模範解答しかしないから、思わず言いたくなってしまったのでしょうか。ジュリアン、面白い人(´∀`)

2本目は、DAY3のエンジントラブル後、オジェ君ではなくジュリアンがインタビューに答えてトラブルを説明する動画。結果はすごく残念・・・これで2011年タイトルの可能性は数字上も消えてしまいました(涙)。

「直線で、エンジンが壊れてしまった。何の警告表示もなかったから、ただのエンジン故障だ」
「2度のパンクで、厳しい週末だったね。チャンピオンシップも終わりだが・・・」

「うん、望んでなくてもそういう時もある。このラリー、そして今年は、僕らの番ではなかった。来年もっと強くなって戻ってくるよ」

来年戻ってくる・・・ということは、来年テストしかないVWではないってことかな???

2011年10月27日木曜日

ジュリアン・イングラシアの何でも聞いちゃって -その4

 

動画では30分近くにわたるジュリアンのインタビュー、第4回です。いよいよラストです~。

第1回はこちら
第2回はこちら
第3回はこちら

ドライバーとして、左側のシートに移りたいと思うことはないの?
ーTotof Cuckoo
Totof、実際に僕は2つのラリーでハンドルを握ったよ。ラリー・カルダベルで去年が初めて、そして今年もまた。これは、ただ楽しむためと、ちょっと気晴らしのためで、僕のドライバー、セブ・オジェ側の世界がどんなものかちょっとわかった。僕は自分がコ・ドライバーに向いていることを知っているし、それがフルタイムの仕事でもある。僕はセブ・オジェのようにはできない。これはとても面白い経験だったよ。そしてもちろん、みんなにも勧めるよ。ドリフトやジャンプは楽しかったからね。あまり経験してないことだし。

髪の毛チェックのために、DS3に鏡を付けた? 真面目な質問をすると、オーダーが出たときのドライバーのリアクションは多少知っているけど、あなたはどう思うの?
ーSarah Vessely
(※Sarah Vesselyは女性カメラマンです)
親愛なるSarah、そうだね、ステージのフィニッシュで僕は髪型の問題を抱えていて、そこでいつも鏡が必要になるんだよ。カメラの前でバカに見えるのを避けるためにね。これが最初の質問への答えだね。2つめは・・・
オーダーがあるのは通常のことで、そしてドライバーのリアクションがメディアを通して最初に放送される。僕らは通常通りだし、チェックポイント間に仕事がたくさんあるし、車の整備や次のループや翌日のコースのための準備なんかもある。だから、カッとなっている感じはずっと少ないよ。これらのことをちょっと考える時間はある。通常は少なくとも、チーム内で意見を述べたり議論できる機会がある。午後のファイナルサービスの後の休憩時とか・・・。僕らに影響することもある。重要なのは、コ・ドライバーは、反論や自分と違う意見があったとしても、ちょっと引いて全体像を見なきゃいけないということだ。ドライバーのことを考えて、できるだけ集中することが必要だ。

数年前、あなたはお金を払って306のラリーに出ていましたね。どうやって地方ラリーからWRCに行ったの?
- Pierre-Jean. Dany

うん、コ・ドライバーのキャリア、そしてスポーツカーでのキャリアは、確実なものじゃない。経験とチャンスを掴むことの、両方が必要だ。それでも道が通じているとは限らない。僕の場合、セブ・オジェに会いに行った。その時、彼のことは知らなかったよ。アレスで行われたラリー・ジューヌのファイナリストとしか。僕は心の中でこう言った「チームに加わるぞ。ラリー・ジューヌ・チームはしっかりしたチームだ。基準はクリアしている。プロフェッショナルではないけれど、いつも規則性、ワーキング・メソド、特に前に進むという指揮を持っている」と。その後は、それがプロフェッショナルになり、活動になり、仕事となり、成功の一部というわけだよ。そして今日の僕らのポジションには、少しの幸運もあったね。

あなたはオジェの影でいるの? メディアはコ・ドライバーを忘れているけど、それは嫌じゃないの?
うん、実際コ・ドライバーは影の仕事なんだ。それはかまわないよ。僕らは考えることがたくさんあるし、ミスも許されない。考えてみてよ。一瞬手元を見失っただけで、ラリーを台無しにしてしまうんだ。自分がスポットライトを浴びないことを気にしないのは、そういうわけだよ。それでも僕はコ・ドライバーの仕事を選ぶ。コ・ドライバーはリスクを負い、通常の時間のほかにもたくさんの仕事があるからだ。夜遅くまで、ノートを見直したり、何週間もずっとたくさんの仕事に集中しなきゃいけない・・これはすごく面白い仕事だよ。だけど、そうだね。コ・ドライバーを忘れちゃいけない。

コ・ドライバーの側からみて、ターマックラリーとグラベルラリーの主な違いは?
ーPaul Germain
Hi Paul。君の質問に答えるにためには、ターマックでは、技術的なレベルで車のセットが違うことを知っておこう。つまり、より大きなホイール、非常に硬いダンパー、特に車高がすごく低くなる。グラベルでは、特殊なタイヤを使う。やわらかい地面だったり、滑りやすかったりとか、特徴によって。ダンパーやスプリングも、ラリーによってかなり変更がある。コ・ドライビングと車内でのオペレートの方法としては、グラベルはとても素晴らしいよ。ドリフトがあるからね。ドアに押しつけられたりカーブに投げだされそうになるんだ。オーストラリアとニュージーランドのステージは素晴らしいと思う。観客としても、ワイルドな景色や岩、大ジャンプが見られるよ。だから、僕が好きなのはグラベルだね。ターマックは、見た目と違ってすごく激しいよ。多分、グラベルより激しいんじゃないかな。横Gを受けながらのブレーキがあったりするから・・・。だから右側にいるコ・ドライバーとしては、とてもチャレンジングなものなのは確かだよ。

BPS Racingから最後の質問。
あなたの今後のキャリアについては?来年、英語を話したい?ドイツ語を話したい?
僕のキャリアが話題になってるね。その質問に対して多くのことが言われているのを記事で読んだよ。僕らには、シトロエンとあと2年の契約がある・・・そして君の質問に答えるとして、2年後、3年後、4年後にフォルクスワーゲンかフォードか、他のマニファクチャラーに行くとしても、僕らはフランス語を話し続けると思うね。フォードにはフランス語を話すOriole Christianがいるし、フォルクスワーゲンにも友人のFrançois-Xavier Demaisonがいる。だから、フランス語以外の言葉を話す理由はないんだよ。

ジュリアン、時間を割いてくれてありがとう。今シーズンの終盤にむけてがんばって。

ーーーー
Google先生頼りなので、訳が違ってたらごめんなさい。まぁ、そんなニュアンスのことを言ってるということで(汗)。
このインタビューを行ってくれたBPS Racingに感謝!

それにしても、年250日も家を離れていたり、ラリー前から準備の仕事があり、ラリーではレッキからフィニッシュまでずっと集中しなきゃいけなくて、夜遅くまでノートの見直しなどいろんな作業があり、ラリー後もいろんな仕事があり・・・コ・ドライバーって大変なお仕事だなと・・・。

来年イギリスのチームなのかドイツのチームなのかはわからないけど、オジェ君&ジュリアンにとってよい方向に進むことを祈ります。Let's wait and see what happens.

2011年10月26日水曜日

ジュリアン・イングラシアの何でも聞いちゃって -その3

ジュリアンのロングインタビュー、第3回です。ファンからの質問にも答えてますよ~。

第1回はこちら
第2回はこちら

あなたが使っているStiloやSabeltの製品についてはどう思う?
StiloとSabeltは、セブとキャリアを始めたときからの付き合いだ。ジュニアから現在に至るまで。シトロエンレーシングが長年使ってきたブランドでもある。だから、証明されたブランドだよ。個人的にも使っている。すごくよいし、満足しているし、製品の質も高い。レースをやっていると、これらのサプライヤーと交流することがある。僕らの感触を伝えて製品にも少し変更が加えられるのは、興味深いよ。

インターネット上のユーザーからの質問の前に、インターネットでは、ラリー・ド・フランスの勝利を祝う反応がたくさんあったよ(※Facebookで質問を募集していたのです)・・・また、あなたが女性のファンをひき付けていることにも気付いたんだけど、それについてはどう思う?
そのようだね(笑)。それはFacebookの統計からだよね(笑)。ぼくは、それについては多くは語らないよ。いつでもうれしいよ・・・Facebook以外は、そうでもないよ(笑)

(※この質問に答えてるジュリアンの様子がかわいい(´Д`) 動画の15:00~です)

インターネットユーザーからの質問。
Hi ジュリアン、コ・ドライビングを始めたい人にはどんなアドバイスをする?
ーJeremy Race Ricol
そうだね、Jeremy。コ・ドライビングの学校に行く必要はないんだ。フランスにはいろんな人によって開発されたコースがあることは知ってるけど・・・もし君が本当にコ・ドライビングを楽しみたい、そしていつかキャリアとしてやりたいなら、すぐに正しい規則性を仕事に取り入れることだ。小さな地方ラリーをやる場合でも、国際ラリーと同じような取り組みをしなきゃいけない。コースでは、グラベルでの経験を多く積むことが重要だよ。そしてアスファルトでは、できるなら何人かのドライバーと異なったアプローチを試みることだ。僕は講習をおこなっていた。残念ながら時間の制約があってそれを続けることができないけど。国際競技では、ドライバーとコドライバー間の規則性を作り出すことが必要なんだ。君が自分だけのやり方を学んでも意味がないからだ。別の仕事の仕方をする人と組むこともある。だから、ドライバーと組む機会があるなら、すぐにノート作成、ナビゲーションの仕方、etc、ラリーへのアプローチを身につけることだよ。レースをしないほど、ミスをしてしまうんだ。

ジュリアン、アルザスでのラリーを楽しんだ?どんな感じだった?
ー Carine Christen

Carine、今年は本当に特別なラリーだったよ。特に天気がよかったから。僕らは、アルザスではそういうのには慣れてないんだ(笑)。だけど、その週末はものすごいプレッシャーを背負っていた。ローブのリタイヤの後は、何よりも、僕らの肩にシトロエンの希望が乗ってたのだから。フランス、特にPSAグループ車の製造地では、信じられないことだったよ。シトロエンが勝たなきゃいけない。だから僕らには大きなプレッシャーがあった。ポディウムの頂点でフィニッシュできて、とてもうれしかったよ。アルザスで行われたレセプションもすごく楽しかった。本当によい思い出だよ。

セバスチャンとあなたの間の、一番よい思い出は?また最悪の思い出は?
ー Nicolas Bonnet / Leo Occhipinti
これまでのラリーの中から、ベストの記憶を取り出すのは難しいね。でも、忘れられない2つのラリーがあるよ。1つは、2010年のモンテカルロだ。僕らが勝ったわけじゃないけど、勝てそうだったし、一生懸命がんばったんだ。すごいバトルだったよ。ちょっとしたメカニカルトラブルがあって完走できなかったけど、後悔はないよ。少なくとも僕らはベストを尽くして、本当によいタイムを出してたんだ。もう1つはラリー・ニュージーランドだ。さっきも言ったけど、ソルベルグ、ローブ、ラトバラとの初めてのバトルだったんだ。初めてのラリー・ニュージーランド参戦で、僕らのキャリアにおいて勝利に向けて戦うことができた大事なステップだった。

最悪のラリーの思い出は・・・やっぱりキプロスだよ。そこでは、ちょっとつらい時間があった。複雑で風が強いラリーで、ステージ自体もあまり僕の好みじゃなかった。それに、僕は大ポカをやらかしてしまったんだ。レッキで道を間違って、違う道のノートを作ってたんだよ。その道は後でコースと交わるんだけど・・・僕らはレースまで気付かなかったんだ。「全開右・クレスト」とコールしたんだけど、そこにはマーシャルの4駆が止まっていた・・・今後のキャリアにも汚点を残したよ。

※間違ったノートのために、ジャンクションで逆に行ってしまったオジェ&ジュリアンの動画
WRC Cyprus 2009 Ogier overshoot the junction



来年もオーダーがあるの?
ーScrapper Motte

来年のオーダーがあるかって?どんなときでも命令はあるよ。チームを尊重しなければならないという意味のことが契約書に書いてあるんだ。これは普通のことだよ。来年の目的については、僕らのボスに聞いてよ。

ワールドチャンピオンは正当なものだと思う?それともあなた達がスローダウンしたおかげだと思う?
ーAnto Monconduit

Anto、ワールドチャンピオンは正当なものだよ・・・。今年はあとスペインとイギリスが残っていて、その2戦はまだわからない。ローブがチームにとって優先されるとプレスの前で言われたことは知っている。だから、僕らはラリーに集中するようがんばるよ。その後はどうなるか様子を見てみよう。

あなたは、フィンランドの雰囲気、緊張、プレッシャーはほかのラリーとは異なると言ったけど、それはなぜ?
ーChris

Hi、クリス。フィンランドは、リスクをおわなきゃいけないラリーだから、特別なんだ。どこも高速でゆるめることができない。常にスピードを保ってないといけない。それにもちろん、ストレートだけでなくカーブですら、ジャンプする箇所があるんだ。経験が必要とされるラリーだから、毎年、ノート、車のポテンシャルへの理解、ドライバー、コ・ドライバーとしてのポテンシャルを改善していく必要がある・・・そしてそこでは、クルー全員がプレッシャーを感じるんだ。だけど、フィンランドでは、皆が集中していて、マキシマムの能力を引きだそうと努力している点で、かなり違った雰囲気を感じるよ。ミスをしないことが重要で、ある意味危険もあるし、特に勝ちたいし、ステージ間の違いが少ないという点でターマックラリーとも似ている。ラリーフィンランドでは、体調を整えてメンタルも強くないとね。

ーーーー
まだ続きます。多分、次でラスト。

追記:
その4はこちら

2011年10月25日火曜日

ジュリアン・イングラシアの何でも聞いちゃって -その2

前回の続きです。なにせロングインタビューなのと、Google先生頼りの仏語→英語訳+仏語の辞書と格闘しながらの和訳なのですー。時間かかるし、間違ってたらごめんなさい。意味がどうしてもわからないところは、適当にごまかしてます(汗)。


第1回はこちら



BPSを3語でまとめられる?
BPSがスポンサーになってから数年一緒にやってきて、いつも素晴らしかった。もし3語で要約しなきゃいけないなら、こう言うだろうね。敏感な人々がいて、情熱があり、僕らのニーズに答えてくれる。だから、満足してるよ。



最初のオフィシャルシーズン、どのように過ごしてきた?
今年が最初のオフィシャルシーズンで、シニアチームというわけだ。だけど、2009年と2010年も過ごしていて、ミスをしたりシステムがどう動くのか学ぶ時間をもらっていた。いまは、シトロエン・レーシングで「オフィシャル」ドライバーだ。道の脇で彼らを見ていたときから、それが夢でもあった。すごく厳しいし、ミスも許されない。また、メディアのプレッシャーや、カメラに対しても慣れなきゃいけない。いま自分ができているのかわからないけど、どんなときでも、仕事の一部なんだ。それでも、楽しいこともある。僕らが所属するブランドの代表というわけだし。それに、僕らが経験しているものを少しシェアできるのは素晴らしいよ。僕らはとても愉快な冒険をしているって知っているからね。



コ・ドライバーのモデルは誰?あなたの指導者は?
僕には指導者やモデルはいないよ。ぼくは、頂点に偶像を抱いたりする人間じゃないんだ。でも、ここ数年、いろんな人に会う機会があった。また、ダニエル・エレナやJean-Paul Chiaroni、Gilles de Turckheimは僕のキャリアの早い段階で、よいアドバイスをくれた。この世界とシトロエンにやってきてからはダニエルが助言をくれたし、Jean-Paul Chiaroniはコツやミスを犯さないためのやり方を教えてくれた。それから僕は、最善、あるいは少なくともよいやり方を取ろうと努力している。どんな時でも、仕事には手順があるし、リズムをキープするんだ。



ダニエル・エレナといえば、あなたは、コ・ドライバーはドライバーとは脳みそが違うと思ってる?
ダニエルが前にそう言ったのは確かだよね。ドライバーとコ・ドライバーは、違う能力なんだよ(笑)。だから、ドライバーは気にしてないと言えるよ。だけど、コ・ドライバーはノートを読むだけじゃなく、時間調整やレース中に起こりうるあらゆることを考えなきゃいけない。コ・ドライバーはレッキからポディウムまで、100%なんだ。そして、ドライバーはステージで200%のベストコンディションを出さなきゃいけない。

あなたは、いまのポジションを想像していた?
それは、自分でもよく思う質問だよ。あっという間だったから。僕はカタロニアやモンテカルロのステージの端で、ラリーを構成している人々を見ながら、考えていた。そして僕らは、仲間ととてもよい時間を過ごした(※この答えの前半部分、Google翻訳がちょっと怪しいかも)。僕は正直に言って、想像していた人生が実現するとは思ってなかった。だからこれは100%を傾ける大冒険だし、忘れられないものだよ。


ラリーで怖いと思ったことはないの?

ないよ。恐怖はないんだ。セブを本当に信頼しているから。彼は僕のノートを聞いていて、僕は自分の仕事に集中する。それ以外ないよ。クレージーにならず、鋭くあらねばならない。少し不安なラリーもある。例えば、コ・ドライバーとして大都市での新しいラリーへの一般的なアプローチとか。ミスしないよう、仕事の面で少し危惧を抱いたりもする。それからステージでも、特にフィンランドがそうだけど、大きな競技でリスクも負う。だけど怖くはないんだ。より興奮するし、素晴らしいよ。


フランス選手権を追いかけてる?
うん。フランス選手権を見ているよ。もちろん、専門誌も読んでる。僕らは競技が多くて長い間留守にしているから、細かく追うのは難しい。だけど、グラベル選手権、ターマック選手権はずっと見てるよ。

フランスチャンピオンになるのは誰だろう?
僕らがボラン206を出てから長いけど、そこでよい思い出があるし、特にJeremi Ancianと同じチームで過ごせたのは楽しかった。彼とは連絡を取っているし、楽しい人だ。当時、僕らに厳しい時を与えた人物でもある。彼は才能があり、相応しい人だ。だから彼のために祈ってるよ。


あなたが好きなラリーは?
僕の好きなラリーは、ニュージーランドだよ。セブもよい思い出を抱いてると思う。バンクがついたコーナー、すごく滑りやすい路面のステージで、全集中しなきゃいけないすごいラリーだ。だけど、太平洋岸の景色はとても美しい。ほかの風景も、少しエキゾチックだ。地球の反対側で移動が長いから、ちょっと夢でもあった。素晴らしかったし、何よりも昨年は、僕らが初めて勝利に向けてファイトした素晴らしいラリーだった。僕らはフィニッシュの3コーナー手前で1位から数秒落ちて、2位でフィニッシュした。また訪れたい国だよ。2012年のカレンダーにあるから来年行ける。


C4 WCR?それともDS3 WRC?
WRCではC4とDS3に乗る機会があった。かなり異なる車だよ。知っての通り、レギュレーションも変更があった。例えば、2リッターターボから1.6リッターターボに変わった。他にも技術的な変更が多数あった。C4は先進的でパワフルで高トルクで、重大砲って感じだったよ。DS3はたぶんトルクが少ないけどより鋭敏で、それにシーケンシャルパレットから、レバーシフトに戻った。少し敏感で、少し神経質だけど、より活発な車だ。僕はC4との素晴らしい思い出があるし、DS3でもよい瞬間があった。少しバンピーで高速なところでは、よかったよ。


セブ・オジェはいつワールドチャンピオンになれる?
なぜ? 今年、僕らに賭けたの?(笑) 様子を見なきゃ。現在の通りだよ。あなた達もニュースを追いかけてるよね。今年の終わりまで命令があるから、秘密なんかない。より好ましい状況にいてチャンピオンシップをリードしているのは、僕らのチームメイトだ。ラリー・アルザスやオーストラリア、ドイツでも見たように、ラリーではいろんなことが起きる。僕らがやることは、成長することだよ。それから、僕らに幸運があるか見てみよう。


ーーーー
怖いと思ったことはないのか・・・。2人の信頼関係に感動! そもそも、怖かったらそもそもラリーなんてやってられなさそうだけど・・・。でも、この人達って頭のネジが飛んでると思う(汗)。

一番お気に入りのラリーは、ニュージーランドみたいですね。モンテカルロでもフィンランドでもなかったのか。昨年、初参加ながら最終ステージまで優勝争いを繰り広げましたし。フィニッシュの直前でミスして、優勝はやっくんでした。

そして、ジュリアンへの質問は、まだまだ続きます-。盛りだくさん!

ちなみに、ジュリアンが来ているTシャツ、「極度乾燥(しなさい)」のやつだ・・・。
海外だと人気みたいですねー。私たちからすると、妙ちくりんな日本語や漢字だけど。


追記:
その3はこちら
その4はこちら

2011年10月24日月曜日

ジュリアン・イングラシアの何でも聞いちゃって-その1

フランスのBPS racingが、先日ジュリアンの独占インタビューを行ってました。約30分にわたるロングインタビューです!!!!  これまでの経歴から好きな食べ物、金髪かブルネットか?来年以降のことについてなど、質問が盛りだくさん。

インタビュー動画

Interview Julien INGRASSIA - BPS RACING 投稿者 BPS_RACING

なんという貴重なインタビュー。でもフランス語なので、わからない/(^o^)\
が、なんとテキストを入手できた!!!! これで勝つる。
それをさらに和訳してみました。Google翻訳と、フランス語の辞書を引きながらの和訳なので間違ってる部分あるかもですが・・。
かなり長いので、何回かにわけて投稿します。

ジュリアン、今週末ラリー・カルダベルに参加したけど、どうだった?
今週末は、僕にとって2度目のラリー・カルダベルで、ラリーを運転するのも2度目だった。素晴らしい経験だったよ。何年もセバスチャン・オジェの隣に座っていたから、幸運にも、ブレーキングやペースノートの作り方についてはちょっと知ってたからね。僕のコ・ドライバーThomas Delardと一緒に楽しんだよ。僕らはC2 R2 MAXに乗ってジャンプやドリフトを味わったんだ。僕のレベルでも、とても楽しかった。素晴らしい週末だった。ラリーの目的は、楽しむことだった。すべて特別だった。残念ながら、小さなメカニカルトラブルでリタイヤしなければならなかったけど。来年も参戦しないわけがないよね?

どんな経緯でラリーを始めたの?
僕の道のりは、2002年にモンペリエで始まったんだ。ラリー・デ・セベンヌで306に乗り、初めてコ・ドライバーをやった。初のラリー、初の経験だったけど、衝撃的な経験だったよ。11月のセベンヌは特別なものだった。天気、夜のスペシャルステージ、全体の計画、とても素晴らしいものだったよ。初めてだったから、仕事についての知識があまりなかった。そこで、親友のGilles de Turckheimが助けてくれた。彼はすでに少し経験があって、基本的なことを教えてくれた。あるステージでボンネットが開いてしまい、僕はロープを車に付けて出て、ロバみたいに車をひっぱろうとしたよ・・・。幸い、僕のドライバーはそれをやめさせるアイデアを持っていたから、その後はいくぶん楽だったよ。
その後、友達とナビゲートする2年の移行期があった。僕らは主にターマックの地方ラリーに出ていた。2004年にはボラン 206に昇格した。それからは少しずつ経験を得て、何人かのドライバーと組む機会があった。記録というよりは、いろんなケースで何とか競争力のある結果を残せた。2005年の終わりにセブ・オジェがラリー・ジューヌの最終選考に選ばれた。僕はその近くに住んでいて、ラリー・ジューヌが将来のよい道しるべになるだろうと考えた。セブがラリー・ジューヌで選ばれ、僕はプジョーに彼のコ・ドライバーになりたいと申込み、セブとの冒険が始まった。そして今に至る。

ラリーをしていなかったら、何をしていた?
よい質問だね。人生にラリーがなかったら、何をしていただろう? 僕の人生の早い段階でラリーがあった。20歳のときにラリーにとりつかれ、ずっとやってきたから。ラリーへの情熱は、すごく急速に大きくなったんだ。以前は、フェンシングを少し、それにマウンテンバイクをかなりやってたよ。マウンテンバイクは大好きだった。もう戻るのは難しいけど。モータースポーツがずっと僕をひきつけているんだ。通らなかった道のことは正しく言うことはできないけど、若いときにラリーを経験できたことが、本当に素晴らしいことだった。ずっと素晴らしい記憶として残るだろう。

ラリーのキャリアを始める前の職業は?
ラリーの経験を始める前は、2年間コカ・コーラで働いて、1年マテルネで、そして1年はシトロエンの販売で働いた。それから、シトロエン・スポールと契約したんだ。

ラリー以外では、何をしている?
自分のための時間がすごく少ないのは、確かだ。それでも、数日は家族や友達に会うことができる。少しマウンテンバイクに乗ったり。それから、今週末はカルダベルに出たり。結局は、少しでも時間があったら車でレースするのが最高なんだ(笑)。

出身はどこ?
南フランス、エクス・アン・プロヴァンスの近くで16年過ごした。それから、進学や仕事のためにモンペリエ、ベジエ、アレスに住んだ。

独身?ブロンド?ブルネット?
うん。独身だよ。ブロンドかブルネットかは、決めてないよ(笑)

1年のうち、何日間、家を離れているの?
このレベルのラリーは競技以外にも、たくさんのテストがあるんだ。それにプロモーションの仕事もあるから、1年に250日くらいだよ。250日も家で眠らないのって、実際奇妙だよ。

好きな食べ物は何?
好きな食べ物・・・いつも世界中を旅しているけど、それでもフランス料理に戻るよ。しばらく食べてないけど、フォアグラのマンゴー添え、バルサミコを加えたものがお勧めだよ

ーーーー
インタビューはまだまだ続きます。
今後の質問ラインアップ
・理想のコ・ドライバーは誰?
・好きなラリーはどこ?
・セブとのベストの思い出・最悪の思い出は?
・C4 or DS3?
・女性ファンをひきつけてるみたいだけど、それについてどう思う?
・コ・ドライバーになり人へのアドバイスは?
・ラリー・フィンランドの緊張やプレッシャーは特別だって言ってたけど、ほかのラリーどう違うの?
などなど。待て、次号(笑)!

追記:
その2はこちら
その3はこちら
その4はこちら

2011年10月23日日曜日

ヒルボネン、オジェの代わりにシトロエンか?

 

フランスのスポーツ紙レキップが、オジェ君のシトロエン離脱がほぼ確実だという記事が載ってるそうです。

ソースは、そこから引用しているEurosport(仏)の記事から。Google翻訳の英訳を元にしてるので、間違ってたらごめんなさい。

Hirvonen à la place d'Ogier chez Citroën?
http://www.eurosport.fr/rallye/hors-piste/2009/hirvonen-chez-citroen_sto3000504/story.shtml

Google翻訳の英訳
レキップによると、セバスチャン・オジェは2013年まで契約があるものの、ほぼ確実にシトロエンを離脱し、フォードかフォルクスワーゲンに移る。シトロエンは、フォードとの契約が切れるミッコ・ヒルボネンを獲得するようだ。

セバスチャン・オジェは、セバスチャン・ローブのワールドタイトル連覇のために道を譲らなければならなかったことに落胆している。2013年まで契約があるものの、フォードとの契約がほぼ完了していると見られる。フォルクスワーゲンも、ローブを獲得しようとした後、オジェに目を向けている。シトロエンは、チャンピオンシップ2位でフォードとの契約が切れるヒルボネンを狙っている。

チームからの公式発表はないが、否定もしていない。オジェのマネージャーのキム・バタネンは、「ミッコのシトロエン入りはぼぼ決まっていると思う」と述べた。ヒルボネンの代理人ティモ・ヨウキは、ヒルボネンとシトロエンの交渉を認め、「ひとつ確かなことがある。オジェはシトロエンを去る」と述べた。シトロエンはラリー・グレートブリテンの後に正式発表をする予定だ。

2011年10月22日土曜日

sport24.comインタビュー

 sport24.comに、ジュリアンのインタビューが掲載されています。が、フランス語。Google翻訳で英訳したものと、フランス語の辞書からの和訳なので、間違ってたらごめんなさい・・・。

Sébastien n’a jamais pété un câble
(セバスチャンは決して切れたりしない)
http://www.sport24.com/auto-moto/rallye/actualites/sebastien-n-a-jamais-pete-un-cable-509919

google翻訳 

スペインでのレッキの後、ジュリアン・イングラシアのインタビューを行い、セバスチャン・オジェとの関係、そして2011年シーズンの論争について聞くことができた。

ジュリアン、どんな経緯でセバスチャンと出会ったの?
ストーリーは、2005年の終盤から始まるんだ。セバスチャン・オジェはラリー・ジューヌ(※若手ドライバー育成プログラム)で最終選考に選ばれた。僕はその近辺に住んでいたので、よいきっかけになるかもしれないと思ったんだ。セバスチャンのコ・ドライバーになりたいとプジョーに伝えた。彼らは同意してくれた。僕はアルプスの彼の家に会いに行って、よい感触をえた。2006年の4月、僕らのコラボレーションが始まった。

彼との関係はうまくいってる?
最初は、僕らの関係はわざと作られたものだった。だけど、流れはすぐによくなったよ。僕らは、ラリー・ジューヌは賭けるにはよいカードだって知っていたし。僕らは次第に友人になったんだ。

ドライバーとコ・ドライバーは、よい関係を築くために友達になる必要があるの?
必ずしもそうではないよ。それに、WRCで今起きていることを見れば、そうじゃないクルーの例があるのもわかるよね(笑)。だけど、僕らは1年に200日以上も家を離れて競技に出ていて、ほとんど1日中いっしょにいるんだ。相手を理解できなかったら、地獄だよね。僕らは2人のキャラクター間によいバランスを見つけられたから、ラッキーだよ。

オジェのキャラクターについてだけど。僕らは、彼が頑固だって知っている。彼がシトロエンのチームストラテジーを批判したとき、あなたはどうするの?
コ・ドライバーの役割は、ただノートを読むことだけではないということを理解していなければならない。僕の仕事は、セバスチャンが100%ドライビングに集中できるようにすることでもある。僕は彼のコ・ドライバーだし、彼が何か言ったときは、僕は彼と議論することをためらわない。だけど、これらの話はレースの状況に基づいて考える必要があるよ・・・。

今シーズン、セバスチャンとあなたのメディアへの露出についてはどう思う?
注目を浴びるのは、2人にとって新しい経験だよ。最近は僕らの武器についてコミュニケーションを取らなければならなかった。森の中を時速180kmで走る車の中にいるってことは、ものすごいリスクを背負っているということを知ってほしい。ステージを終えてくたくたになっているときに、チームの作戦があると知る。興奮して、言葉を見つけるのが難しいこともあるよ。メディアはあることを書きたがる。スポーツでも、政治のような他の分野と同じだよ・・・僕らは対処しなきゃいけない。セバスチャンは後でちゃんと答えている。彼は発言をひっくり返さない。だけど、メディアに対しては、ワインを水で薄めなきゃいけないね(※言葉を選べってことかな?)

競技中に緊張が走ったことはある
いいや。彼は決して切れたりしないんだ(笑)! 口調が上がってきたときは、その全体を知らなきゃいけない。セバスチャンは、誰よりも計算ができる人で、起こっていることを常に分析できている。キプロス・ラリーをのぞいては。レッキで、僕らは間違いをおかし、SSでも同じミスをしたんだ。時速140kmで飛び込んだら、僕らの目の前にマーシャルの4駆が止まっていた。ギリギリかわすことができたけど。僕はノートに集中していて、ほとんど見ていなかった。セブはすごく興奮していた。その後は、彼は出かけていって、ほとんど落ち着いたよ。僕は、週末全体を振り返るほうがよかったね。この話をしたけど、これがいつもってわけじゃないよ! 僕らはお互いを信頼しているし、信頼関係を覆すような出来事はこれまでないよ。

スペインでの目標について教えて。ローブは、今週末戻ってくると言っているね。シトロエンのポジションも理解できる。あなたたちはスローダウンするってこと?
(※ この部分、Google 翻訳でもあまりうまく訳せてませんので、違う意味だったらすみません)
いいや。目的は、ヒルボネンとシトロエンの戦いなんだ。1台に対して2台の戦いだ。もう1台がギャップを広げるために、1台がブロックする。もしローブをパスしなければならないことがあるなら、ラリーの終わりだよ。だけど、最近のレースではいろんなことが起きているから、何があるかわからないね。
ーーーー
今シーズンは、ただ速いことだけでなく、ローブとの関係やシトロエン内でのチームオーダーに関して良くも悪くも注目を浴びているセブ&ジュリアン。一生懸命走ればよかった昨年までとは状況も違うのでしょうね・・・。

メディアに対しても赤裸々に語るセブをフォローするジュリアンがけなげ・・・。
2009年のキプロス・ラリーは、オジェ&ジュリアンにとってかなりつらいラリーだったようです。 レッキで道を間違っていたのに気付かず、ステージでも道を間違ったという・・・。そしてステージでもミス連発だったのでした。

WRC Cyprus 2009 - Ogier's nightmare stage(オジェの悪夢のステージ)

2011年10月21日金曜日

イングラシア、運転でオジェを感心させる

先日、フランス国内選手権のラリー・デ・カルダベルにドライバーとして参加したジュリアン。惜しくも完走はならなかったけど、よいタイムを出したようです。それにはオジェ君も感心したとか。wrc.comにジュリアンのインタビューが掲載されていました。
Ingrassia impresses Ogier behind the wheel
(イングラシア、運転でオジェを感心させる)
http://www.wrc.com/news/archive/ingrassia-impresses-ogier-behind-the-wheel/?fid=15594
エースナビゲーターは、モンペリエの北で行われたラリー・デ・カルダベルに参戦した。彼は、最終ステージフィニッシュの3km手前で、メカニカルトラブルのために完走できなかったが、彼のタイムとジャンプシーンの写真がオジェを感心させたと述べる。
「昨年僕が、別のドライバーと一緒に出ることになったとき、セバスチャンは僕のことをすごくからかったんだ。僕のコ・ドライバーになりたいか彼に聞いたとき、答えはもらえなかったけど、NO!だってわかるよ」

「今回、空中高くジャンプしてるところとか、よい写真を何枚かセバスチャンに見せることができた。それでいくらか尊敬が得られたよ」
イングラシアは、Thomas DelardのナビゲートでシトロエンC2 R2 Maxに乗り、シートのスイッチを楽しんだと語った。

「2度目のラリーとしては、それほど悪くなかったよ」
「ブレーキを強く、まっすぐに踏まなければならないことを、セバスチャンから学んだ。ペースノートは、確実にアドバンテージだったね。特に日曜の霧の中では。僕は自分のペースノートを信じていたから、いくつかよいタイムを出せたよ」
将来もほかのラリーに出るかどうか聞かれ、「またやるだろうね。でも遊びのためだよ。グラベルラリーだろうね。ターマックラリーでは自信が持てるかどうかわからないから」と答えた。

オジェは、「正直に言って、彼のタイムには驚いた。去年からものすごく良くなっている。ラリーの前に、僕のウェブサイトで彼について少し取り上げて、もし彼をラリーでフォローするには、最終のタイムを見なければと言ったんだ。だけど、彼は悪くなかったし、楽しんだようだ」と語った。
ーー
ジャンプの写真は、ジュリアンのFaceBookに掲載されています
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=10150365991343728&set=pu.43233413727&type=1

運転席に座るジュリアン
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=10150365986563728&set=pu.43233413727&type=1

【2011ラリー・ド・フランス】ラリー・ラジオインタビュー

ラリー・ド・フランスで優勝を決めた後、ラリー・ラジオのコリンがジュリアンにインタビューしていました!

音声はこちら

コリン パルドン(フランス語ですみません)、ベックス。ジュリアン・イングラシアです。ジュリアン、お疲れ様。今週末はプレッシャーもあったでしょう。でもうまく対処したよね。すごく冷静だったよね。

ジュリアン うん、僕らが背負ってたプレッシャーはわかるよね。ミスをせずに確実に走れたから、よかったよ。とても難しかったけど。素晴らしい勝利だったよ。セブ・ローブが僕らと争わず、連勝できなかったのはシトロエンにとって残念だったね。だけど仕方ない。僕らが今週末勝った。すごくうれしいよ

コリン チャンピオンシップで勝てる?

ジュリアン ・・・

コリン いつタイトルを取れるの?

ジュリアン ジョーカー

コリン ジョーカー(笑)。どういう意味?(笑)。お疲れ様、お疲れ様、ジュリアン(笑)

ーーーーー
フランス人の友人が教えてくれたのですが、「ジョーカー」は「答えられない/答えたくない」ときに使う表現だそうです。

2011年10月11日火曜日

【2011ラリー・ド・フランス】ラリー後記者会見

DAY1でエンジントラブルにより、まさかのローブ、リタイヤ。シトロエン1台のみとなったオジェ&ジュリアンには、ぜったいにミスが許されない状況に。
参戦4戦目のミニ、ソルドがラリーをリードしつつも、オジェもトップを狙える位置に付けて大接戦を繰り広げます。結果的に、オジェ&ジュリアンが優勝。多大なプレッシャーに負けず、フランスでの勝利を手にしました。

優勝セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2位 ダニ・ソルド/カルロス・デ・バリオ
3位 ミッコ・ヒルボネン/ヤルモ・レーティネン

※3位だったペターには、ラリー後に車両重量が4kg足りないという違反が発覚し、失格処分に。4位のミッコ以下が繰り上げ。



ジュリアンの質疑応答の内容
ジュリアン、プレッシャーについて話して。チームは可能な限りベストのポジションでフィニッシュするよう命令していたと思うけど。どうだった?
タイヤの中にプレッシャーをかけた人達から僕らの肩にプレッシャーをかけたボス達まで、プレッシャーがたくさんあったよ。大変な週末だったけど、素晴らしかった。ここフランスで勝てて、とてもうれしいよ。道にはたくさんの観客がいて、天気もよくてコンディションは最高だった。大接戦だったから、楽しかったよ。今週はすごくプレッシャーがあったけど、とてもよい気分だ。



車内での緊張はどうだった?
本当に接戦だった。毎ステージ、最初のコーナーから最後のコーナーまで常に戦いだった。車の中では、僕らは冷静になって優勝しようと努めた。だけど、簡単ではなかったよ。例えば、今朝のようにダニに対して少しタイムを失ったときなどは、動揺するよ。




2011年9月17日土曜日

コ・ドライバーの特別なポケット

コ・ドライバーはいつでも筆記用具を取り出したり、TC(タイムコントロール)で渡すためのカードをすぐ手の届くところに持っておく必要があります。

そのために、コ・ドラのレーシングスーツには、ドライバーとは違った作りがされています。それは、足下にあるポケット。

Access all areas(アルゼンチン編)であったクリスさんの密着特集でも、クリスさんが、鉛筆(シャーペン)とタイムカードを入れている足下のポケットを紹介していました。→コ・ドライバーの仕事とは
以前はそんなことに全く気付いてなかったけど、改めて自分が撮った写真を見返すと、ちゃんとみんなポケットが付いてるのです。

・ジュリアン(2010年)右足の正面にあります。ちなみに、左利きのダニエル・エレナは左足にあります。
100912_151710


・クリスさん(2010年)右足の外側に。
100912_152013


・ジュリアン(2011年) 右足の内側に移動したもよう
DSC_4993


・ミーカ・アンティラ(ヤリ-マティ・ラトバラのコ・ドライバー)2011年。右足正面にありますね。
DSC_4801


・スコット・マーティン(マシュー・ウィルソンのコ・ドラドライバー)。2011年。こちらは右足の外側に。
WRC 2011

ジュリアンの2つの時計

コ・ドライバーの重要な仕事の1つは、タイミングをチェックすることです。SSでのタイムはもちろん、各所に設けられたTC(タイムコントロール)に時刻厳守で到着しなければ、ペナルティ、最悪の場合失格となります。

コ・ドライバーの道具でかかせないのが、時計。
これも以前は全然気付いてなかったけど、コ・ドライバーってお仕事中は、両腕に時計をしてるんです。
↓キミ・ライコネンのコ・ドライバー、カイ・リンドストロームさん(2011年ギリシャ)DSC_4655

↓ミッコ・ヒルボネンのコ・ドライバー、ヤルモ・レーティネンさん(2011年ギリシャ)
DSC_4827

↓ヤリ-マティ・ラトバラのコ・ドライバー、ミーカ・アンティラさん(2011年ギリシャ)DSC_4803

↓ジュリアン(2011年フィンランド)
IMG_1810

コ・ドライバーさん達がしている時計は、コ・ドラ用に開発されたもの
ストップウォッチ、最大30ステージのタイム記録、1日の総計記録など、様々な機能があるそうです。
ところが、ジュリアンだけほかの人達と違った点があります。


ジュリアンの時計、片方はアナログ時計なんです。
そして、左手の時計しか使ってないような・・・(右手のほう、してないときもある)。

↓2011年ギリシャのパワーステージ。右手にはしてない。
DSC_4851

↓同じくパワーステージ。右手には時計してないので、左手のほう見てる(写真提供Leviさん)
2011greece_julien

私はラリー・アクロポリスの最中には全然そのことに気付いてなくて、後でそのことを知りました。そして、フィンランドでジュリアンに会った時に聞いてみました。両方の時計、どう違うの?と。ジュリアンの答えは、「片方はラリー中にタイミングをチェックするためのもので、もう一方(右手の方)は、スポンサー用だよ」でした。

DSC_5927

まさか、スポンサー用だったとは!

ジュリアンがしているのは、タグ・ホイヤーのFormula 1 Grand Date Chronograph。定価21万円。楽天市場では10万7620円なり(^^; 実は2011年からタグ・ホイヤーがオジェのスポンサーについてたのでした(オジェとジュリアンがしているサングラスもタグ・ホイヤー)。

でも、こちらで紹介したクリスさん密着映像では、クリスさんが「必ずスペアを持ち込んでいる」と言ってましたが・・・。だからこそ、コドラさんはみんな両腕にしてるのでは。そしてジュリアンも、2010年までは両腕に同じデジタルの時計をしていました。果たして、左手の時計が壊れたときにはどうするのか。そのF1モデルで何とかなるのか? そこまで頭が回らなかったので、聞いてませーん。
一応、ストップウォッチ機能はついているみたいですが。

ちなみに、フォード勢がしている青いほうはティモ・ラウティアイネンモデルかな。
コドラさん達の時計、案外、普通の値段なんですね。ジュリアンがスポンサー対策で付けてて普段は仕事に使ってないほうが遙かに高いって(^^;。

ーーーー
そういえば、私がスキューバダイビングで使っているダイコン(ダイブコンピュータ。ダイバーの必需品)も、見た目は普通の腕時計なんですが、ダイビング時は深度計になり、ダイビングログを30本分記録し、体内の窒素量を計算したり、浮上を速度を監視したりと、いろんな機能が付いてます。用途に特化した道具って、実は奥が深い・・・。

カイ・リンドストロームが語るラリー週末

これは、昨年キミ・ライコネン公式サイトで掲載された動画。2010年ラリー・トルコのものです。通常、キミの公式動画は、ラリーのハイライト映像をまとめたものなのだけど、このときは、コドラのカイさんがドライバーとコ・ドライバーの仕事内容をわかりやすく説明しています。

Hi! 僕は、キミのコ・ドライバーのカイ・リンドストロームだよ。
ラリーではどんなことがあるのか、みんなに説明しよう。

ラリー開催地には、遅くても月曜には着くよ。
火曜の朝早くから仕事をしなきゃいけないからね。

火曜と水曜は、レッキをする。 レッキとは、スペシャルステージを2回走行できる下見のことだよ。

1日がとても長くて、ホテルに戻るのは夕方になるんだ。
だけど残念ながら、仕事はまだ終わらない。

その後数時間、僕はノートを清書しなきゃいけない。 飛ばしてるときにノートを読めるようにしないといけないからね。

その後、僕らはビデオで全ステージを見て、速く走るために何も問題がないか、チェックするんだ。

木曜日はシェイクダウンだ。

チームは、ラリーごとに車を組み立て直すんだ。
そしてシェイクダウンで、僕らは車が正しく動くか確かめるために、テストをする。

また、ラリー中に雨が降るかもしれないから、別のセッティングもテストするんだ。

レッキでステージをチェックした後なので、別のサスペンション・セッティングも試すことができる

木曜は、プレス・デイでもある。そして夕方には、セレモニアル・スタートか、スーパーSSがあるよ。

セレモニアル・スタートには、多数のVIPゲストが訪れる。
そして、スターティング・ポディウムを通ってスタートするんだ。ファンに手を振る機会でもあるね。

金曜の朝に、ラリーのドライビングが始まる。 早朝5時にスタートするラリーだってあるんだ。

最初のステージには、8時頃着くよ。

1日は長いよ。8つのスペシャルステージをドライブするんだ。

ステージの合間に、サービスパークに行く。 チームは車をメンテするために、次のステージに行く前に最大30分時間があるんだ。

夜、9時にホテルに戻るよ。どこにいるかにもよるけど。

僕らは、3日間走り続ける。だから、1つのラリーを走り終えるためには、すごく体力が必要なんだ。

日曜日は、ラリーの最終日だ。フィニッシュした後はすごく疲れているから、できるだけ早く家に帰りたいよ。

手短に言えば、ラリー週末はとってもタフで、やることがいっぱいあるんだ。だから街や博物館なんかを観光する時間はないよ。

家に戻ったら、次のラリーに集中しはじめるよ。

コ・ドラのお仕事~フィル・ミルズ編

スバル・モータースポーツ・マガジンで、ペター・ソルベルグのコ・ドライバーをつとめていたフィル・ミルズのお仕事内容を紹介しています。コドラさんのお仕事内容を知るのに役立ちます。

スバルが2008年末にWRCから撤退して、もうすぐ3年・・・。このサイトがいつまで残っているのかわかりませんが・・・。

コドラの仕事を挙げると、

・コースの確認
・レギュレーションの確認
・レッキスケジュールの計画
・ペースノートの記録
・ペースノートの読み上げ
・サービススケジュールの把握
・タイヤ選択の作戦
・クルーとの連絡
・タイミングの責任
・給油、タイヤチョイスの責任
・ドライバーの緊張をほぐす

「大変な割にあまり報われない仕事と言える~コ・ドライバーが名を知られるようになるときは、ミスを犯したときだけかもしれない」

確かに・・・。とにかく、コドラはドライバーがドライビングに集中できるよう、ほかのあらゆる雑務を引き受けるって感じですね。そしてドライバーが注目を集める存在なのに対して、コドラさんの仕事は地味。でも、コドラがいなかったらドライバーは何もできないわけで。ラリーは2人で1クルーですから!

ーーー
フィルは2010年途中でコ・ドライバーを引退したため、2010年ラリー・ブルガリアからはクリス・パターソンさんがペターのコドラをつとめています。

2011年9月15日木曜日

フランス語のNGワード

WRCの放送ではおなじみの、ピー音。クラッシュした時に、ドライバーが思わずNGワードを言ってしまったときに、代わりに当てられる音声ですね。

WRCの放送を編集する人は、ドライバー/コ・ドライバーの母国語のNGワードを網羅していないといけないから大変だな-。

と思ってたら、たまには漏れがあるようで・・・。

奇しくも、2011年ラリー・オーストラリアDAY1で2台ともクラッシュしてしまったシトロエン。NGワードがそのまま消されずに残っている映像がありました。

さらに、NGワードを言っているのが、どちらの場合もコ・ドライバーのほう・・・珍しいかも?

SS4でローブが5回転。
このとき、ローブはスプリットタイムを確認していたため、コーナーでブレーキングが遅れてしまったのです。

「(スプリットを)みたよ」とローブが言ったので、回ってる最中にエレナが「スプリットのクソッタレ」と言ってるそうで。merde(メルド)って、英語のSh*tに当たる言葉。

ローブのデイリタイヤが決定して、優勝フラグ。これでチャンピオンシップ25点差が一気に同点になるかと思われたオジェ。こちらもSS6でスピンして木をヒット。ラジエーターを破損してデイリタイヤ。

ジュリアンが「アー ピュタン!」と言ってます。フランス語のputain(ピュタン)は意味としては英語のb*tchに当たる言葉だそうですが、「チクショー」の意味で、なにか失敗したときに言うらしい。

上の動画は有料チャンネルのMotors TVのもの。欧州ではこのほか、ESPNでもWRCを放送しています。ESPNのほうでは、ジュリアンのピュタンは「ピー」に代わってました(笑)。

ちなみに、英語でも若者がF*cking goodのように使ったり、意味もなくf*ckを多用するように、フランス語でも若者が「すっごい」の意味でputainを使ったりするそうです。また、フランス語で「がんばって」の意味のBonne Chance ! この代わりに、Merdeを使ったりすることもあるそうで。
生きたフランス語見聞録:Merde ! = Bonne chance ! - livedoor Blog(ブログ)

ーーー
追記:ラリー・スウェーデンの放送を見直していたら、ジュリアンのNGワード発言があったことに気付いた。こちらの映像の@0:50頃~ このときは割と静かに「ピュターン」って言ってますね(^^;

2011年9月14日水曜日

コ・ドライバーの仕事とは

ラリー中、ドライバーとコ・ドライバーは同じ車内で過ごしますが、両者の仕事はまったく別物。ペター・ソルベルグのコ・ドライバー、クリス・パターソンに密着した映像があるので、それを見ると、コ・ドライバーのお仕事内容がよくわかります!

Access All Areas(日本だと「ラリーのすべて」という番組名でJ-Sportsで放送されてます)の2011年ラリー・アルゼンチン編。

↓日本語版。そのうち消されそうな・・・。22分45秒あたりから




↓英語版(YouTube) 1分50秒あたりから

続き

信じられないようなスピードとものすごい振動のなかでペースノートを読むことだけでも相当大変なのに。もちろん、それ以外にもタイムのチェックや、リフューエルやタイヤの状況の把握やパンクへの対応など、ほんとうに様々な仕事があるし、時にはドライバーの代わりにメディアやファンに対応することまで! いやはや、本当に大変なお仕事・・・。

コ・ドライバーの仕事については、こちらの投稿もご参考に。
コ・ドライバーに必要な能力とは

コ・ドライバーに必要な能力とは

ドライバーに比べると、コ・ドライバーは目立たない存在ですが、コ・ドライバーの仕事はペースノートを読むことだけではありません。コ・ドライバーには、様々な能力が必要とされます。女性コ・ドライバーのアギー・フォスターが「コ・ドライビングとは」について、まとめたサイトがあります。これを読むと、コ・ドライバーの大変さがよくわかるかと思います。
あまりうまい訳ではないけど、和訳してみました。

コ・ドライビング
「簡単だと言った者は誰もいない」
http://www.codriversolutions.com/codriving.htm



コ・ドライバーの役割
コ・ドライバーの役割は数行に要約することができるが、車内でドライバーのためにペースノートを読むという仕事以上のものを確実に含んでいる。



コ・ドライバーとしての役割は、ラリーで勝つためにドライバーを助けることである。


「オフィスマネージャー」がペーパーワークを扱うように、コ・ドライバーはチーム及びイベント主催者と密接にかかわる。コ・ドライバーはレッキ、サービス、移動スケジュールの準備をする。そしてドライバーはレッキでペースノートを作り、修正する。

ステージ、ステージ間のロードセクションのタイミングの責任、サービスで様々な事に目を配るのは、すべてコ・ドライバーの役割である。コントロールに1分早着・遅着しただけでも、大きなペナルティが科される。コ・ドライバーは、ステージではペースノートを読み、ドライバーに前もって情報を与える。それゆえ、未知のロードについても、自信を持っている必要がある。



よいコ・ドライバーを作るものは?
以下の能力
- チームの一員として働くこと。しかし、必要なときはリーダーシップを発揮できること
- 明確な指示を与えること
- プレッシャー下でも落ち着いていられること



3つのC、すなわち、Confidence(自信)、Competence(力量)、Composur(沈着)を基本とする。この3Cはドライバーにも当てはまる。


よいクルーを作るものは?
- 信頼
- 他の皆の能力を信じること
- 1つのチームとして働くこと。お互いの価値を認めること



現実
- 簡単だと言った者は誰もいない
- ドライバーはミスすることを許されるが、コ・ドライバーは許されない
- ラリーで勝つことはできない(ドライバーのみができる!)。しかし確実に、ラリーで負けることはできる。


コ・ドライバーの仕事
仕事の目的:ラリーで勝つこと!

キーとなる仕事:
- ドライバーのやる気を起こさせる
- チームをマネージメントする(ドライバー、サービスクルー)
- 皆を落ち着かせる、ハッピーにさせる
- ドライバーと車が、正しい時刻に決められた場所にいるようにする
- チームの作戦を立てる
- あらゆるペーパーワークへの責任
- マーシャル/イベント主催者と連絡を取る
- レッキでペースノートを書き、修正する
- ラリーカーのスペアキーを保管する
- 皆を引き続き落ち着かせ、ハッピーにさせる
- ステージでノートを読む
- ドライバー/車をコースにとどめ、景色に巻き込まれないようにする
- ドライバーのために、飲み物・お菓子を用意する
- なんでも手助けする
- あらゆる物を手助けする
- 立場の範囲内に分類される、ほかのあらゆる義務



通常の連絡:
ドライバー、サービスクルー、スポンサー、イベント主催者、銀行のマネージャー、地図店の店員


任される管理:
この仕事の持ち主は、高度な自主性を持って働くことが期待されるだろう(問題を先取りし、無から解決作を作り出す)


必要条件/要求される経験:
-本質的な解決、授業のパッケージ
-車/仕事で得られる経験
-イベントごとに明確なレギュレーションを理解する
-言葉を省略した関連のない単語を明瞭に発音する(ペースノート)
-年を取っていない(そしてもう少し長く生きたいと願っている)



個人的な能力:
-直感
-外交
-全ての仕事を平行して行う
-心理学者
-マルチタスク
-冷静さ
-いったん開けられたやっかいな問題を解決すること
-常に学習している以上のものがあると理解すること
-クリエーティブ
-自分自身を深刻にとらえすぎないこと
-うまくいかない時でも耐えること
-人生を楽しむこと(重要)


------
「ドライバーはミスを許されても、コ・ドライバーのミスは許されない。ラリーで勝つことはできないが、負けることはできる」
この言葉に、コ・ドライバーが負う責任の重さがまとめられていると思いました。
よいドライバーにとって重要な資質は、ドライビング能力なのは言うまでもありません。でも、よいコ・ドライバーにとって必要な能力は、どれか1つを挙げることなどできないのですね。
コ・ドライバーの仕事は地味かもしれませんが、かなり大変なものだということもわかりました。
レギュレーションを理解していなければなりません。ラリーごとに規則を把握して、変更があった場合もそれらをすべて知っておかねばなりません。レッキのスケジュール、あらゆるタイムのコントロールにも責任を負っています。
また、ラリーが始まる前にルートを把握しておく必要があります。もちろんSSだけでなく、ロードセクションについても。主催者からロードブックが渡されますが、それが間違っている可能性もあるので、Google Earthや地図で確認も必要です。
様々なペーパーワークも行わなければなりません。

コ・ドライバーの些細なミス1つで、すべてが台無しになってしまいます。そしてコ・ドライバーがどんなに完璧な仕事をしても、それだけではラリーに勝つことはけしてありません。
コ・ドライビングがいかに大変な仕事か・・・まだちゃんと理解できていないし、おそらくそれを正確に理解することはできないだろうけど、その大変さの一部はわかったような気がします・・・。

ペースノートを理解するためのフランス語

オジェ&ジュリアンのペースノートはフランス語です。
私はフランス語ができないので、オンボード映像を見ても、最初は何を言っているのかまったくわかりませんでした。

何度か聞いていると、「ゴーシュ」という単語が聞き取れ、これが左を意味しているのだろうなということがわかりました。すると、もうひとつの「ドロワット」が右だということが想像できました。

そうやって聞き取れた単語から意味を想像したり、調べてみてわかった単語をまとめてみました。
まだまだわからない言葉が大半だけど、少しでも意味が分かった状態でオンボード映像を見ると、まったくの呪文状態より楽しいです!

 フランス語について無知なうえに(ついこの前までボンジュール、メルシーくらいしか知らなかったし、数が3つまでしか数えられなかった・・・)、ラリーについても素人です。間違いがあったらご指摘お願いします!


また、こんな言葉もあるよ、という情報をお待ちしています。



用語


意味


ゴーシュ


gauche




ドロワット


droite




プリュス


plus


プラス(+)


モワン


moins


マイナス(-)


ア フォン


à fond


全開で(ex.ゴーシュ ア フォン、ドロワット ア フォン)


メートル


metre


メートル(m)


キャラント


quarante


40


サンカント


cinquante


50


ソワサント


soixante


60


ソワサント ディス


soixante-dix


70


キャトル ヴァン


qauatre-vingts


80


キャトル ヴァン ディス


qauatre-vingts-dix


90


サン


cent


100


ドゥ サン


deux-cent


200


ゴーシ


gauchi


ゆるい左(gauche insignifiantの略語)


ドロワッティ


droiti


ゆるい右(droite insignifiantの略語)


フェルメ


ferme


クローズ(コーナーの曲率が途中できつくなっている。英語ノートの人だと、tightenという言葉を使ってる場合が多いかも)


ウブル


ouvre


オープン(フェルメの逆。コーナーの曲率がゆるくなる)


ロン


long


ロング(コーナーの長さ)


ミ ロン


mi long


ハーフロング


クール


court


ショート


トー


tot


次のコーナーがすぐある


タール


tard


次のコーナーまで少し距離がある



シエル


ciel


クレスト


コルド


corde


カット(コーナーの内側にタイヤを乗せられる)


パ コルド


pas corde


カットするな(英語のDon't cut。コーナーの内側に石などがある場合)


リース


lisse


なだらか


アタンシオン


attention


注意(英語のアテンション。英語ノートの人だと、Cautionって書きますね)


おまけ



ピュタン
putain

チクショー(NGワードです。クラッシュしたときにおなじみの、「ピー」で消されるアレです。
たまに消し忘れた映像が流れるときがあります。)


メルド
merde
サ ヴァ? Ça va?

大丈夫?(クラッシュした後、オジェがジュリアンに言ったりしてます。フランス語の挨拶でも「元気?」と聞くときに使えるフレーズです)

【2011ラリー・ヨルダン】ラリー後プレカン動画

ポルトガルに続いて、ヨルダンでも優勝!
前戦ポルトガルのプレカンで、ちょっとしたいたずらをしたジュリアン。さて、ヨルダンでは・・・?

まずは、ポルトガルの動画から見てくださいね。

そしてヨルダンの動画。

まずオジェが「セバスチャン、なんて素晴らしいラリー、信じられないような勝利でしたね。0.2秒という、史上もっとも僅差の勝利でした。いまどんな気持ちですか?」と聞かれた際に、後ろで手を挙げているジュリアン(笑)。
あえなくスルーされてしまいました。

そしてジュリアンの番。

「ジュリアン・イングラシア、あなたの番よ(笑)。あなたの気持ちは知っているわ:というベックス。そこでオジェが「僕らのために歌ってくれるの?」と。

あなたの気持ちはポルトガルでわかったわ。今回は少しよい勝利ね。0.2秒の僅差だわ。
うん。僕らが今週末抱いた興奮を想像できるよね。ミーカとヤリーマティは本当に速くて迫ってきていた。最後のパワーステージで決まったのは、パーフェクトなシナリオだったよ。パワーステージでは僕らの車内の音が(チームに)聞こえてなかったようだ。だけど、僕の声はときどき大きくなったりしてたと思う。ミーカとヤリーマティとファイトするのは楽しかったよ。

FIAのプレスリリースバージョンはこちら

【2011ラリー・ポルトガル】ラリー後プレカン動画

シーズン初優勝のポルトガル、ラリー後のプレカンです。ジュリアンのいたずらが笑えます。必見!



ジュリアン、あなたの番です。ここポルトガルで、チャンピオンシップのよいスタートを切れたという安心感を感じてる?
イエス。ここに簡潔にまとめた物があるよ。(携帯電話でジェームス・ブラウンの曲をかける)。「I feel good~♪」これが僕の気分だよ。レベッカ、驚いた?

驚いたわ。また聞きたいわね。
ごめん。ダニエルと時間を使いすぎてしまったよ。

--
レベッカとは、インタビュワー&WRCラジオのベックスのことです。レベッカの愛称がベックス。ちょうどこのとき、ベックスがTwitterで「ジュリアンは私のヒーロー」とつぶやいていたので、何のことだろう?と疑問に思ったのを覚えてます。
なるほど、こういうやり取りがあったのですね。

FIAのプレスリリースバージョンはこちら。動画ではカットされたものも載ってます。

2008年JWRC&PWRCハイライト動画

2008年JWRCチャンピオンとなったセバスチャン・オジェ&ジュリアン・イングラシア。その年のFIA GALAで流れたハイライト動画がYouTubeにあります。ジュリアンが所々映ってます。



WS000354
WS000355
WS000353
WS000356

ニコニコ動画にあるこちらの動画も、同じ内容ですが、最後にGala表彰式のシーンが少しだけあります。でも、表彰の対象はドライバーだけなので、ジュリアンは登場しません。

2011年9月3日土曜日

C4シーズン前テスト・インタビュー動画(英語)

2011年シーズン前にスペインで行ったテストの動画です。
珍しく、ジュリアンの英語が聞けます。


ジュリアンのインタビューは@3:12


スペインでのテストでは、目的は車の細かい部分をつめて、車をよく機能させることだった。つまり、セバスチャンの隣で、セットアップを見つけること。

僕のほうでは、スクリーンや情報なんかも。パンクなどに対処するのも僕の責任だ。

C4と比較すると、別の車だよ。C4と同様によい車だと思うよ。だけど、コンディションは違うかもしれない。車のサイズも違うしね。だからドライバーは違ったフィーリングを抱くんじゃないかな。でも、よいレーシングカーなのは間違いないよ。

Q&A with ジュリアン・イングラシア


セバスチャン・オジェは、セバスチャン・ローブのADACラリー・ドイチュラントでの連勝を止めた。wrc.comは、彼のコ・ドライバー、ジュリアン・イングラシアに話を聞いた。
これまでの5回の勝利に対して、今回の勝利のランク付けはどう?
「ベストのパフォーマンスではなかったけど、ベストの向上だったよ。最初のステージから、僕らはトップと同様のリズムにあった。それは僕らにとってすごくうれしい驚きだったし、1日だけじゃなくて3日間ずっと続けられたんだ。セブ(ローブ)についていけることがわかった。全く同じレベルというわけではないけど、それほど離れてもいない。素晴らしいことだよ」


ラリーが始まる前、勝てると思った?
「レッキ中、そのことを考えたんだ。僕のセブは地に足が着いた人で、僕らは不可能なことを夢見たりしない。僕らは優勝が夢だとわかっていたけど、やってみようと言ったんだ。最初のターマックで勝利して1位になった。素晴らしいよ」
ドイツは、カレンダー中のターマックラリーで最も難しいとされています。そしてあなた達はまだドイツは3回目。素晴らしい結果ですね。
「そうだね。だけど僕らは一生懸命仕事をしたんだ。簡単ではなかった。テストではプッシュしたし、レッキとラリー中は毎晩、一緒にビデオを見た。ラリー中は少ししか眠らなかったけど、勝利のためにがんばったんだ。勝つことができたから、素晴らしい報酬だったよ。チャンスを得て、最初のステージからプッシュした。ターマックでは、トップから離されたらおしまいだとわかっていたからね」
ペースを維持するために、どのくらいリスクをおかした?
「最初のステージで、かわいそうな誰かのフェンスを壊している僕らのビデオがあるって知ってるよ。彼には申し訳ない。それは、2種類のタイヤ(ソフトとハード)を同時に装着したために起きたミスなんだ。それ以外は、大きなミスはしなかった。1秒か2秒ブレーキングが遅れたくらいだよ。不満はあるけど、改善するにはよい方法だ。クリーンで高速だけどクレージーなレースでもなかった」




セバスチャンとダニエルの後ろにいるよう言われた後、車内の雰囲気はどうだった?
「僕らは悪ガキでも愚かでもない。チームオーダーがあることは理解できる。チームオーダーは僕らの契約にあるし、ほとんど全てのドライバーの契約にもある。それは競技の一部だし、恥ずべき事ではない。だけど、チームオーダーを聞かされたときに、1日中がんばって勝利に向けて大接戦をしていたら、ラリーが始まる前にオーダーを言い渡されるよりもつらいよ。怒るし、がっかりもする。だけど、それを理解して、オーケー、ルールを守るよ、と言うんだ。どういう状況にいるかわからないが、選択肢はない。取らなきゃいけない道なんだ」
セバスチャンは、ローブのパンクによってリードできたときに「正義がなされた」と言いました。彼は正確にはどういう意味で言ったのでしょう?
「時々、僕のドライバーは思ってもいないことを言うんだ。別の言葉だったらよかったのだろうね。チームメイトがパンクしたことに正義なんかないし、けしてそれを喜んだりもしない。フィンランドでは誰がパンクした?答えはわかるよね」
土曜日、ローブの後ろにいるためにスローダウンするように言われていたのに、速いタイムを刻み続けたのはなぜ?
「2つの理由がある。1つは、2008年のC2スーパー1600での記憶からだ。僕らはそのとき、日曜日と同じような状況にいて、もし僕の記憶が正しければ、マーティン・プロコップが僕らの後ろにいた。僕らはギャップを持っていた。でも、ステージで集中を切らしてあまり速くなかったとき、大きなミスをしてしまうものだ。僕はセバスチャンに「右/左」とコールしていたのを覚えている。そして彼はヘアピンで右にいってしまった。彼は集中力を欠いていた。2つめは、このラリーは特殊だから、速く走る必要があるとわかっていたんだ。今後自信を付けるよう、トリッキーな場所を確かめるためにね。チームはそのことに気付いていた。とにかく、僕らはいつもルールを尊重すると言っているよ。僕らの経験のためだったんだ」
今日、大量リードを守ることは難しかった?
「だからこそ、ラリーでは多くの経験がいるんだよ。今年のアルゼンチンでも見たようにね。僕らはコースオフしないようにしていた。グラベルクルーは僕らに適切な指示を与えてくれたので、リラックスできた。僕らは自分たちができることをやった。確かに少しストレスはあったけど、普通のことだよ。そう大きなストレスではなかった」
次はオーストラリアです。グラベルだけど、皆にとって新しいラリーです。何をしますか?
「新しいイベントでは、僕らはそう悪くないってわかってる。だから、(勝利を続ける)チャンスだよね。チャンピオンシップにこだわるわけではないけど、数字上はまだ可能だ。だからやってみるよ。グラベルではすごくいいフィーリングだから、大好きだよ。新しいイベントだから、僕らにはどんな可能性もあるんだ」

http://www.wrc.com/news/archive/qa-julien-ingrassia/?fid=15252

2011年8月21日日曜日

【2011ラリー・ドイチュラント】ラリー後記者会見

2011年第9戦ラリー・ドイチュラント。DAY1終了時点で首位ローブとの差は7.4秒。しかし、1-2を保持したいチームから、2位キープのチームオーダーが発令。
しかし、ローブがパンクしたことで、オジェ&ジュリアンが1分以上のリードを得て、そのリードを保ったまま優勝しました。

優勝セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2位 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ
3位 ダニ・ソルド/カルロス・デ・バリオ 


ジュリアンの質疑応答の内容

ジュリアン、この5勝目をどう思ってる?
とてもいい気分だよ。ターマックは、いつも素敵だよ。新しいフィーリングだよ:ブレーキ、アクセル、そして全部がね。去年よりもよい結果だったのもよかった。フランス、スペインと、向上し続けたいよ。

ターマックでのさらなる勝利を期待していますか?
初日、僕らはすでによいリズムにあったし、セブとダニエルからそれほど離されてもいなかった。残りのターマックイベントでも、彼らを追いかけることができるよう望んでいるよ。


2011年7月30日土曜日

【2011ラリー・フィンランド】ラリー後記者会見

2010年第8戦ラリー・フィンランド。

超高速グラベルラリーで、地元北欧勢が圧倒的な強さを誇るラリー・フィンランド。もちろん、北欧ドライバーにとってだけでなく、ラリー・フィンランドは、全てのドライバーにとって特別なものです。
昨年はトップ(ラトバラ)からわずか10秒差の2位。今年こそ優勝との意気込みで挑んだオジェ&ジュリアン。DAY2で翌日の先頭出走を避けるために戦略的スローダウンを行いました。対するローブもわざとTCに1分遅着して10秒加算のペナルティを受けましたが、オジェ組が翌日の2番手出走を確定させます。
ところが、DAY3は前日の雨でまさかのウェット路面で先頭有利の状況に。さらにSS17でのパンクがあり、オジェ&ジュリアンはラトバラに抜かれて3位という結果でした。

優勝 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ
2位  ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ
3位  セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア

ジュリアンの質疑応答の内容

3位になったことの感想は?
がっかりだよ。フィンランドは、他のラリーとは違う。精神的な強さが必要なラリーだ。だから僕らは完走して、このラリーで僕らの経験を増やせたことはとてもうれしい。だけど、よい気分ではない。

正しいペースをつかんでいたと、知ることはできましたよね?
イエス。僕らは、勝利を目指して戦うためにここにいるんだ。フライング・フィンやダニエルとセブもいるということは予測していた。例年通り、ギャップはごく僅かだ。何にもならない…仕方ない


実は、フィンランドの結果について、ジュリアンから直接コメントを聞く機会がありました。
「この結果はあまりうれしくはないよ。だけどOK。これも人生だ。僕らはパンクで9秒失ったんだ…ここフィンランドでは本当に大きな9秒だったよ!」
「本当に大きな9秒だったよ!(here in Finland this is really huge, 9 seconds !)」という言葉に、悔しさが表れているなと・・・。

2011年6月19日日曜日

【2011アクロポリス・ラリー】ラリー後記者会見

2011年第8戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ。路面:グラベル
気温35度にも達する酷暑で、シーズン中最も過酷なラリーの1つと言われるギリシャで見事、優勝を飾りました。

優勝 セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2位 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ
3位 ミッコ・ヒルボネン/ヤルモ・レーティネン



ジュリアンの質疑応答の内容
両日の夜に行われたタクティクスでは、最終スプリットとターゲットタイムを扱うのに苦労しましたか?
ギリギリのタイミングで対処するのは、けして簡単ではないよ。僕らは目標タイムを得たけど、ステージの前ではなかった。ステージでは何でも起こりうるんだ。僕らがタクティクスをやったとしても、よいラリーだったよ。今朝はまだ、どんな可能性もあった。すべては最後の2ステージで起きたんだ。ペター・ソルベルグはDAY1で1分も前にいて、みんなが「OK、彼の勝ちだよ」と言っていた。だけど、そうはならなかった。4つのラリーを1度にやったように思える。皆がどう思うかは知らないけど、車の中ではエキサイティングだった。皆もそう思ってくれてるといいね。

今年、プレッシャーがかかったラリー最終日に2度、ミスをしましたね。そのことが心中にありましたか? 今日、そういった瞬間がありましたか?
いいや。それは振り切っているよ。ベストを尽くそうとしている。(あのミスは)最後のチェックインまで何も終わっていないし、最後まで注意深くいなきゃいけないということを再認識させてくれる。だけど、それは通常のことだ。あのことについては、話してないよ。


2011年5月29日日曜日

【2011ラリー・アルゼンチン】ラリー後記者会見

2011年第6戦アルゼンチン。
DAY2で首位に立ち、43.7秒のリードを築いていたオジェ&ジュリアン。DAY3は日の出と共に、48kmの超ロングステージから始まりました。ステージの残り900m地点でまさかの横転。パワーステアリングを破損して、ローブ、ヒルボネンに抜かれて3位という結果でした。パワステなしだと1kmあたり2~3秒はロスするので、かなり大変だったかと・・・。
優勝 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ
2位 ミッコ・ヒルボネン/ヤルモ・レーティネン
3位 セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア


ジュリアンの質疑応答の内容

ジュリアン、ダメージを受けて、もう終わりだと思った?
あれは高速で、ステージのフィニッシュのわずか手前で起きたんだ。だから、僕らはただフィニッシュまでドライブした。ダメージはそうひどくはないけど、パワーステアリングがダメだとわかったとき、1位をキープするのは難しいだろうと思った。数秒ロスするのはわかっていた。
次の3ステージを走りきり、タイムを失い続けるのは厳しかった?もうポディウムには上がれないだろうと思った?
いいや。もしミスをしなければ、ポディウムに上がれるとわかっていた。だけど、これらの状況ではチームのことも考えなければいけなかったし、目的は車をサービスまで持ちかえることだった。ミッコとヤルモに近づけるかもしれないと期待したが、この状況では、車をドライブすることが難しすぎた。セバスチャンの腕も熱くなっていたから、僕らはとにかくフィニッシュしなければならなかった。

 

2011年4月16日土曜日

【2011ラリー・ヨルダン】ラリー後記者会見

ポルトガルにつづいて、シーズン2勝目。
DAY2を首位で終え、DAY3では先頭走者となったオジェ&ジュリアン。DAY3にラトバラが素晴らしいタイムを刻み、ついに逆転。勝負は最後のパワーステージにもつれ込みました。


最終的には、WRC史上もっとも僅差となる0.2秒差でオジェ&ジュリアンが優勝しました。

優勝 セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2位  ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ
3位  セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ

ジュリアンの質疑応答の内容

ジュリアン、もっとも僅差の勝者となりました。どんな気分ですか?
僕らの興奮を想像できるよね。ヤリーマティとのファイトは、ものすごかった。パワーステージで決まったのは、素晴らしかったね。最後のステージでは、車内で僕の声はきっと大きくなっていたよ!ヤリ-マティとのファイトは楽しかったよ。

2戦連続の勝利ですね。
チャンピオンシップに戻るには、最良だ。次のラリーでは、ポジションが逆転して、フォードが僕らの後ろになる。競技のそういった部分のために、僕らのドライビングを合わなきゃ。

 

2011年3月27日日曜日

【2011ラリー・ポルトガル】ラリー後記者会見

前戦メキシコで、優勝を目前にしながら、まさかのリタイヤ。その後のポルトガルでは見事優勝!

優勝 セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2位 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ
3位 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ

ジュリアンの質疑応答の内容

メキシコの後は不満だったでしょう。いま。チャンピオンシップのよいスタートを切れたという安心感を感じてますか?
イエス。ここに、簡潔にまとめた物があるよ。「I feel good」(ジェームス・ブラウンの歌をかける)。ごめん。ダニエル(エレナ)と時間を使いすぎてしまった。

これまで3戦で3人のウィナーがいます。あなたたちがファイトしているのはよいことですか?
僕らにとっても、観客にとっても、あなたがた(メディア)にとっても、素晴らしいことだよ。またここに戻ってきて、別の曲をかけてあげたいよ!ごめん。ファイトの中にいるってのは、素晴らしいことだよ。

動画はこちらをどうぞ。ジュリアンのいたずらが笑えますよ!