2011年10月26日水曜日

ジュリアン・イングラシアの何でも聞いちゃって -その3

ジュリアンのロングインタビュー、第3回です。ファンからの質問にも答えてますよ~。

第1回はこちら
第2回はこちら

あなたが使っているStiloやSabeltの製品についてはどう思う?
StiloとSabeltは、セブとキャリアを始めたときからの付き合いだ。ジュニアから現在に至るまで。シトロエンレーシングが長年使ってきたブランドでもある。だから、証明されたブランドだよ。個人的にも使っている。すごくよいし、満足しているし、製品の質も高い。レースをやっていると、これらのサプライヤーと交流することがある。僕らの感触を伝えて製品にも少し変更が加えられるのは、興味深いよ。

インターネット上のユーザーからの質問の前に、インターネットでは、ラリー・ド・フランスの勝利を祝う反応がたくさんあったよ(※Facebookで質問を募集していたのです)・・・また、あなたが女性のファンをひき付けていることにも気付いたんだけど、それについてはどう思う?
そのようだね(笑)。それはFacebookの統計からだよね(笑)。ぼくは、それについては多くは語らないよ。いつでもうれしいよ・・・Facebook以外は、そうでもないよ(笑)

(※この質問に答えてるジュリアンの様子がかわいい(´Д`) 動画の15:00~です)

インターネットユーザーからの質問。
Hi ジュリアン、コ・ドライビングを始めたい人にはどんなアドバイスをする?
ーJeremy Race Ricol
そうだね、Jeremy。コ・ドライビングの学校に行く必要はないんだ。フランスにはいろんな人によって開発されたコースがあることは知ってるけど・・・もし君が本当にコ・ドライビングを楽しみたい、そしていつかキャリアとしてやりたいなら、すぐに正しい規則性を仕事に取り入れることだ。小さな地方ラリーをやる場合でも、国際ラリーと同じような取り組みをしなきゃいけない。コースでは、グラベルでの経験を多く積むことが重要だよ。そしてアスファルトでは、できるなら何人かのドライバーと異なったアプローチを試みることだ。僕は講習をおこなっていた。残念ながら時間の制約があってそれを続けることができないけど。国際競技では、ドライバーとコドライバー間の規則性を作り出すことが必要なんだ。君が自分だけのやり方を学んでも意味がないからだ。別の仕事の仕方をする人と組むこともある。だから、ドライバーと組む機会があるなら、すぐにノート作成、ナビゲーションの仕方、etc、ラリーへのアプローチを身につけることだよ。レースをしないほど、ミスをしてしまうんだ。

ジュリアン、アルザスでのラリーを楽しんだ?どんな感じだった?
ー Carine Christen

Carine、今年は本当に特別なラリーだったよ。特に天気がよかったから。僕らは、アルザスではそういうのには慣れてないんだ(笑)。だけど、その週末はものすごいプレッシャーを背負っていた。ローブのリタイヤの後は、何よりも、僕らの肩にシトロエンの希望が乗ってたのだから。フランス、特にPSAグループ車の製造地では、信じられないことだったよ。シトロエンが勝たなきゃいけない。だから僕らには大きなプレッシャーがあった。ポディウムの頂点でフィニッシュできて、とてもうれしかったよ。アルザスで行われたレセプションもすごく楽しかった。本当によい思い出だよ。

セバスチャンとあなたの間の、一番よい思い出は?また最悪の思い出は?
ー Nicolas Bonnet / Leo Occhipinti
これまでのラリーの中から、ベストの記憶を取り出すのは難しいね。でも、忘れられない2つのラリーがあるよ。1つは、2010年のモンテカルロだ。僕らが勝ったわけじゃないけど、勝てそうだったし、一生懸命がんばったんだ。すごいバトルだったよ。ちょっとしたメカニカルトラブルがあって完走できなかったけど、後悔はないよ。少なくとも僕らはベストを尽くして、本当によいタイムを出してたんだ。もう1つはラリー・ニュージーランドだ。さっきも言ったけど、ソルベルグ、ローブ、ラトバラとの初めてのバトルだったんだ。初めてのラリー・ニュージーランド参戦で、僕らのキャリアにおいて勝利に向けて戦うことができた大事なステップだった。

最悪のラリーの思い出は・・・やっぱりキプロスだよ。そこでは、ちょっとつらい時間があった。複雑で風が強いラリーで、ステージ自体もあまり僕の好みじゃなかった。それに、僕は大ポカをやらかしてしまったんだ。レッキで道を間違って、違う道のノートを作ってたんだよ。その道は後でコースと交わるんだけど・・・僕らはレースまで気付かなかったんだ。「全開右・クレスト」とコールしたんだけど、そこにはマーシャルの4駆が止まっていた・・・今後のキャリアにも汚点を残したよ。

※間違ったノートのために、ジャンクションで逆に行ってしまったオジェ&ジュリアンの動画
WRC Cyprus 2009 Ogier overshoot the junction



来年もオーダーがあるの?
ーScrapper Motte

来年のオーダーがあるかって?どんなときでも命令はあるよ。チームを尊重しなければならないという意味のことが契約書に書いてあるんだ。これは普通のことだよ。来年の目的については、僕らのボスに聞いてよ。

ワールドチャンピオンは正当なものだと思う?それともあなた達がスローダウンしたおかげだと思う?
ーAnto Monconduit

Anto、ワールドチャンピオンは正当なものだよ・・・。今年はあとスペインとイギリスが残っていて、その2戦はまだわからない。ローブがチームにとって優先されるとプレスの前で言われたことは知っている。だから、僕らはラリーに集中するようがんばるよ。その後はどうなるか様子を見てみよう。

あなたは、フィンランドの雰囲気、緊張、プレッシャーはほかのラリーとは異なると言ったけど、それはなぜ?
ーChris

Hi、クリス。フィンランドは、リスクをおわなきゃいけないラリーだから、特別なんだ。どこも高速でゆるめることができない。常にスピードを保ってないといけない。それにもちろん、ストレートだけでなくカーブですら、ジャンプする箇所があるんだ。経験が必要とされるラリーだから、毎年、ノート、車のポテンシャルへの理解、ドライバー、コ・ドライバーとしてのポテンシャルを改善していく必要がある・・・そしてそこでは、クルー全員がプレッシャーを感じるんだ。だけど、フィンランドでは、皆が集中していて、マキシマムの能力を引きだそうと努力している点で、かなり違った雰囲気を感じるよ。ミスをしないことが重要で、ある意味危険もあるし、特に勝ちたいし、ステージ間の違いが少ないという点でターマックラリーとも似ている。ラリーフィンランドでは、体調を整えてメンタルも強くないとね。

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まだ続きます。多分、次でラスト。

追記:
その4はこちら

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